散歩が好きだ。目的地を定めず、あてどなく、ぷらぷらと歩く。そうしていると、いろいろな発見がある。なじみのある道でも、季節、時間帯、こちらの気分などによって、いつもちがう顔をしている。これがクルマやバイクや自転車などだと …
ぷりずむー1614号
フランス大統領選の報道をみながら、政治教育について思うことがあった。極右・国民戦線と中道右派・「前進」、中道右派・共和党と左派・社会党と急進左派・左翼党の候補が競い合っている、とマスコミは報道している。これは政治の基本 …
ぷりずむー1613号
トランプ政権下で、税金がグローバル企業に流し込まれる仕組みが次々と作られている。議員と企業が集まって議会に提案する法案を事前に検討する「米国立法者交流会議(ALEC)」は、政治家と企業の馴れ合いの場だ。トランプ大統領は …
ぷりずむー1612号
上皇と言えば後白川上皇や後鳥羽上皇が有名だが、いずれも権力争いに汲々として武家の時代へと道を譲ることになった。今の天皇が生前に退位して上皇になるそうだ▼大正天皇よりも昭和天皇の方が好戦的だったから、若いうちから摂政にか …
ぷりずむー1611号
ケン・ローチ監督『わたしは、ダニエル・ブレイク』を観た。イギリス社会で一人の中年男性が病気で働けないのに、官僚的かつグローバル経済での商業的対応によって、適切な手当が受けられない、そのプロセスに絡むさまざまな問題を描い …
ぷりずむー1610号
春めくこのごろ、あたたかな陽射しに湿度のある空気、地面からは緑が萌え出で、小鳥たちはにぎやかにさえずり、さまざまな生き物のうごめきを感じる。身体がゆるむとともに、冬が終わるんだなと安堵を覚える▼しかし、一方で春先は、 …
ぷりずむー1609号
北朝鮮の金正恩は、本気でアメリカを恐れている。日本のマスコミはこの間の軍事力強化に対して危機感ばかりあおるが、あまりに一方的な見方にすぎる▼イラク戦争でアメリカは一方的に攻撃してフセイン政権をつぶしてしまった。大量破壊 …
ぷりずむー1608号
アニメ映画「この世界の片隅に」が大ヒットしている。公開映画館数198館、興行収入15億円、観客総動員数110万人(1月22日現在)◆ストーリーは、広島市に生まれた絵を描くのが好きな少女・浦野すずが昭和19年、呉に住む海 …
ぷりずむー1607号
今年も味噌を仕込んだ。大豆を炊いて、つぶして、麹と塩を揉み込んで、あとは秋口までひたすら待つだけ。麹カビが、大豆をゆっくり発酵させて、味噌にしてくれる。人間にできることは、雑菌がなるべく入らないようにすることと、日陰に …
ぷりずむー1606号
鷲田清一が、ナンシー関の「信仰の現場」のことばを紹介しているのが印象深かった。ドッグショー、宝くじの抽選会、昼の公開生放送番組など、日常社会の価値規準とはズレたところで恍惚となる人々が群れ集う「別天地」(現に住む世間と …
ぷりずむー1605号
「各電力会社の会計簿には使用済み核燃料が資産として計上されている」。これは本紙1586号の渡辺悦司さんの指摘だが、原発問題を考える上で重要な問題なので改めて訴えたい。原発反対に取り組んで40年以上になるが、この点を指摘 …
ぷりずむー1604号
高校2年1組の同窓会をやった。この1年間で死んだクラスメイトを偲ぶためだ。4人の写真を飾り、前に花束を供え、好きだった飲み物を置いた。クラスの人数は40名台だったので、この調子で減っていくと、10年で我がクラスは消滅す …
ぷりずむー1603号
このところ、本紙とは別の編集の仕事で、80代以上の方々とやりとりする機会がある。インターネットが基本インフラになってひさしく、編集のやりとりもメールなどが当たり前のご時世にあって、その仕事では基本的に手書きの手紙で文通 …
ぷりずむー1602号
昨年、トランプ候補が当選を決めた翌日11月10日付けの朝日新聞「天声人語」は、「民主主義は完璧でないことを教えてくれた選挙だった」という言葉で結ばれていた。その指摘は朝日新聞が代表してきた、いわゆる知的エリートの正直な失 …
ぷりずむー1601号
大豆を11月中旬に収穫した。天日干しにしておき、ごみや枯葉をとりのぞき、枝から鞘をはずし、豆を取り出す。調整は、田植えの苗箱の上を斜めに転がす。まん丸はまっすぐに落ち、不整形ほどカーブを描く。仕上げの楽しい作業だ。この …