第3回論説委員会のテーマは「朝鮮半島情勢」。朝鮮半島の非核化と東アジア地域の安定化をめざす朝米首脳会談の開催が紆余曲折を経ながらも決定した。世界が注視するなか、両国の「駆け引き」ばかり強調されているが、(1)ここまで交渉 …
【視点論点】パレスチナ人のもう一つの悲劇(2)
若い秘密警察がデモ隊に暴行 前号の視点・論点で、ガザの帰還権運動の人々の命よりも自己権力維持を優先するPA(パレスチナ自治政府)の態度を批判する「ガザのもう一つの悲劇」を書いたが、この悲劇はパレスチナ人全体に当てはまる …
ベネズエラ左翼政権の行方
ラテン・アメリカの左翼政権が次々姿を消していく中、ベネズエラのマドゥ―ロ率いるチャベスモ(チャベス主義)は、地方選挙という民主主義的方法で乗り切った。マドゥーロを批判してきた民族統一会議(MUD)は選挙ボイコットを呼び …
【編集委員トシのつぶやき】
ワールドカップ覚え書き ワールドカップの大騒ぎは日本代表が敗退すると決勝を待たずに静かになった。サッカーそのものよりも、ナショナル・チームに自己同一化して応援することのほうが好きな人が多いのだろう。しかし、優勝したフラ …
【イスラエルに暮らして】非暴力デモにドローン攻撃
瀕死のけが人を治療するガザ病院の日本人外科医 「イスラエル兵に撃たれて運ばれてきた怪我人の太ももの付け根から、血が噴水のように噴き出していた。僕は点滴用ビニールを包帯代わりにして止血した。重症の怪我人が次々と運び込まれ …
【視点論点】米国の民主党予備選挙
トランプ人気が富裕層や白人至上主義右翼ばかりでなく、低学歴・貧困白人大衆層でも堅実であるが、一方、トランプに敗れた民主党内で若手急進的左翼勢力が躍進しつつある。バーニー・サンダース人気も上昇、事実上党を二分しつつある。 …
【言わせて聞いて】
前々号の国際欄のニカラグアの記事に対し、ご意見ありがとうございます。矛盾の中で自らも矛盾を抱え込んで政権運営するのですから、当然変質も生じてくるでしょう。 今のFSLN(サンディニスタ民族解放戦線)はかつて私たちがモ …
失業率のまやかし 失業率が下がっても上がらない賃金は共通
米労働省が失業率は3・9%で2001年以降最低となったと発表。失業率が下がると賃金が上昇するのが世の習いだが、賃金は物価上昇に追いついていない。実際の失業率は12%以上だというマサチューセッツ大学研究者の報告がある。失業 …
【視点論点】イスラエルが「基本法ーユダヤ民族国家法」制定
7月19日にクネセト(イスラエル国会)は、イスラエルはユダヤ人のための民族郷土国家で、ユダヤ人だけが民族自決権を持ち、ヘブライ語だけを国語とする「基本法―ユダヤ民族国家法」を成立させ、アパルトヘイト国家を法的に規定した …
猛暑で地球の1/3が居住不可となる
我々が体験している猛暑は世界的傾向で、明らかに人工的原因だが、メディアを通じて専門家が説明するのは高気圧の配置やエル・ニーニョの発生とかだけで、どうして高気圧がそんな配置になったのかを説明しない。ペンシルバニア州立大学 …
【イスラエルに暮らして】ネトレイ・カルタ(超正統派 ユダヤ教徒)へのイスラエル警察の弾圧
「兵役に応じない」ことが罪になる国家 「イスラエルはユダヤ教徒の国である」という法律が、先月国会で強硬採択された。採択以前も採択された今も、「宗教の違いで人を差別するな。権利の平等を」と訴えるデモが毎週末、大都市テル・ …
【追悼】サミール・アミン氏 ウリ・アヴネリ氏
新聞社と縁がある2人の国際人が亡くなった。 1人は、従属理論で有名なサミール・アミン。8月9日、86才。渡辺前編集長と2人で、パリで彼にインタビューして、ソ連・東欧社会主義勢力崩壊後のことを質問したことがある。彼は宗 …
中国で工場閉鎖に反対するストライキ続発
中国の労働者の闘いの情報はなかなか入手できないが、国営企業で働くファン・シーガンという労働者が『生き残るためのスト ― 中国における工場移転に反対する労働者の闘い』という本を出した。その本について米国の労働運動紙『レイ …
【連載(1)韓国の新たな運動】立ち上がる韓国の女性たち 朴藝智(ぱく いぇじ 交差性フェミニスト)
翻訳・影本 剛 近年の韓国の運動は、日本ではキャンドルデモが広く知られている。だが強固な家父長制と女性嫌悪を変えるために、若い世代にわきおこった新たなフェミニズム運動はあまり伝えられていない。そこで、韓国の延世大学博士 …
支持基盤を大事にせよ マーク・エガーマン&ショーン・マックエルウィー
米国中間選挙への民主党内準備選挙の模様が面白い。中間選挙というのは、大統領の任期中間に行われる議会選挙のことで、それが次期大統領選の占いになる。その民主党予備選挙で、主流に反旗を翻す進歩派グループ、例えばブランド・ニュー …