ゼネコンのための震災復興 希望の党へ流れ込む野党候補

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ふくしま連帯労組 宗形修一さんインタビュー

昨年の参院選では、自民党の岩城光英法相を倒して増子輝彦氏(民進党)を当選させた福島県。今回の衆院選では、自民党VS希望の党VS維新の会VS共産党という構図となっている。民進党系候補が希望の党に移籍したためだ。例外は3区の玄葉光一郎氏で、外相も務めた民進党幹部ながら、「公認漏れとなった人たちの気持ちや立場を考えると心苦しい」との理由で、今回無所属での立候補となった。同氏は、前原氏と盟友で8期連続当選という圧倒的な強さを誇っている。
 原発事故からの復興が叫ばれるなか、衆院選の争点・構図をどう受け止めているのか? ふくしま連帯労組の宗形さんにインタビューした。(編集部・山田

 私たち福島2区では、前回参院選の野党共闘を引き継ぎ、9月に医師の岡部光規候補に対し、(1)憲法9条、(2)原発、(3)安保法制について考えを聞かせてくれという申し入れをしたのですが、直後に「希望の党」での立候補表明となり、返事も寄こしませんでした。こうなると共産党しか選択肢がありませんし、立憲民主党を応援しようという声もあります。
 福島の課題は、第一に「震災復興」です。沿岸部再開発のために莫大な予算が投じられ、産業誘致が進められています。福島県が推進する「イノベーション構想」をはじめ、大規模開発計画が目白押しです。しかし、効果が疑わしい除染作業に推定5兆円もの税金が投入されていますが、不正請求が横行し、自殺する責任者まで出ています。地元から見れば、「除染」はゼネコンを儲けさせただけです。
 安倍政権を倒すために最も必要なことは、アベノミクスの破綻を宣伝することです。実質賃金を切り下げ、大企業を儲けさせただけの経済政策は、「景気が良くなった」という幻想のうえに咲くあだ花です。これを攻撃しなければ選挙は勝てないと思います。
 希望の党が登場した直後は、安倍政権を倒すためには右翼とわかっていても大同団結が必要かとも思いました。しかし、小池氏の「排除の論理」を聞いて、微かな希望は大きな失望に変わりました。
 毛沢東と蒋介石は不倶戴天の仇ですが、日本帝国主義に対抗するために1924年、国共合作を成立させました。国民党は共産党籍のまま党員を受け入れ、眼前の敵=日本と闘ったのです。ところが2017年の日本では、眼前の敵より自分の党派性が優先するようです。民進党リベラル派を排除するようでは安倍政権には勝てません。
 小池氏に好機は二度と来ないでしょう。安倍政権を潰すなら、共産党とも手を結ぶぐらいの戦略をもってほしかったと思います。
 選挙が終われば、9条改憲への道は極めて現実的です。安倍自民党と希望の党という巨大保守連立による政治支配も想定しなければなりません。こうした時代に何を残せるのか? 今回の選挙ほど、自分の生き方を問われる選挙はない!と思っています。

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