関東から全国に多くの避難者 移住は新しい人生と世界をひらく

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大阪で「3.11関東からの避難者たち」スタート集会

放射能被害の東日本全体への拡大を受けて、2月に「Go West,Come West!!! 3.11関東からの避難者たち」が関西で結成された。3月19日に大阪・長堀橋の中央会館で、スタート集会「関東からもSOS」が行われた。50人以上が参加し、関東から関西などへ避難した12人の避難者と避難希望者が発言した。集会の内容を報告し、避難者の発言要旨を掲載する。(編集部)

 集会はまず、神奈川県小田原市から奈良県へ母子避難した根本樹さんの司会で始まった。放射能被害は、福島県に留まらず関東や東北全体に及んでいる。関東でも危険を感じた人々、実際に健康被害が出た人々が、大勢全国へ避難している。しかし国は、福島の避難地域を次々解除し、福島の避難者すら切り捨て続けている。そのため関東から避難する必要性や避難者の存在など、関東でも避難先でも「ありえない」と思われている。
 その結果、福島の避難者と同じく避難先で孤立や貧困を強いられてきており、それで関東へ戻ってしまった人も多数いる。チェルノブイリでも、重大な被害は5~6年目から激増した。今も首都圏・関東に約4500万人もの人々が残り続けているため、直接の親族や友人で病に倒れる人が続出している。こうした危機認識のもとに、集まりの結成と集会が持たれた。ネット上で募集した呼びかけ人も、全国の避難者が入り続けている。
 続けて昨年東京から大阪へ避難した園良太さんが、関東・東北の各地で福島県中通りと同レベルの土壌汚染や水道水汚染があることを計測データで説明。友人・知人の被害状況を見つめると、3・11の健康被害は生活破たんとセットで襲う、それを止めたいと訴えた。被ばくによる病気は、身体の弱い人、野外で働く人、飲食品を選べない貧困者などから被害が出る。また、現代日本は家族や友人を頼れない人も多い。すると、発病した時に、1病者が全部自分で闘病する。2金がないとまともな治療を受けられない。3国の救済制度もない。たとえば、末期がん患者は40歳以上しか介護保険の対象にならず、子ども・若者は放置されるということが大規模に生じる。
 さらに、放射能は自覚できないため、誰に、いつ、どのように被害が出るか、事前にはわからない。発病すると家や病院から出られず、被害状況が周りに知られないまま死へ向かってしまう。そのため、多くの人が対策を打てず、心の構えも持てず、健康被害や避難の必要について身近で話し合うこともできずに残り続けている。関東・東北全体の住民は約6千万人、日本の人口の半数だ。つまり3・11放射能被害の全貌とは、第一に空前の規模の環境破壊であり、第二に人間が「突然に・訳も分からずに・無権利に・大量に」殺されていくことだ。
 これは国が汚染情報を隠し、避難の政策を一切やらず、東日本に住民を留め続けていることが原因だ。福島の住民や収束作業員を見殺しにすることに対しても、被害者と地域を「東日本全体だ」と、隠せないほど拡大させることが最大の対抗策になる。だからまず東日本からの避難・移住が必要で、関東からの避難者も孤立せずにつながる体制をつくること。また、避難には家・仕事・人間関係が必要なので、それを関西の人々と協力して東日本の住民に紹介していくこと。そして、避難先で避難者として国の責任を追及し、集団移住や原発廃止を行わせることが目標になると話した。
 後半の質疑応答で、「関西の地元住民も主体的に一緒にやれる運動にしたい」と発言があり、その方法も活発に議論された。「話を聞いて実態がよくわかった。心からGo West Come West!と言いたい」と、具体的な仕事や家の情報も提供された。横浜や山梨から来た参加者もいた。希望の持てる集まりとなった。集まりは今後、移住支援や被害の実態を伝える活動を行っていく予定だ。
『3・11関東からの避難者たち』webサイト:http://www.gowest-com

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