溝をあらわにした日米貿易協議 4月の日米首脳会談は、北朝鮮と貿易の両方の問題で両国の溝があらわになるものだった。とくに18日の通商分野についての議論では、日米で新たな貿易協議を始めることで合意しただけで、米国のTPPへ …
経済学者 松尾匡さんインタビュー(2) 安倍政権に対抗する経済政策とは?
安倍自民党に勝てる経済政策は何か?―その要は、「しっかりした景気高揚策だ」と語る松尾匡さん。左翼の復権をめざす松尾さんらが提示する「レフト3.0」を一言で言えば、「左翼ポピュリズム」だ。80年代の左派=「レフト2.0」 …
0年目のナクバ(大厄災) 非暴力デモは続く
パレスチナ難民は、パレスチナのナクバから70年目の5月、「帰還の大行進」を実行しています。70年前のナクバ―イスラエルの民族浄化策動―によって追放された国連登録だけでも72万人を越えたパレスチナ難民は、今では587万人 …
フィリピン大統領ドゥテルテの「麻薬戦争」
ドゥテルテ大統領の「麻薬戦争」による死者は2万人を超えた。しかし、彼の取締対象は薬物常用者を超え、左翼・人権活動家・社会運動家・宗教家に及んでいる。国際社会の批判に対し、彼はフィリピンを国際司法裁判所から脱退させると宣 …
【論説】朝米首脳会談 朝鮮半島非核化後問われる在韓・在日米軍
第3回論説委員会のテーマは「朝鮮半島情勢」。朝鮮半島の非核化と東アジア地域の安定化をめざす朝米首脳会談の開催が紆余曲折を経ながらも決定した。世界が注視するなか、両国の「駆け引き」ばかり強調されているが、(1)ここまで交渉 …
【視点論点】パレスチナ人のもう一つの悲劇(2)
若い秘密警察がデモ隊に暴行 前号の視点・論点で、ガザの帰還権運動の人々の命よりも自己権力維持を優先するPA(パレスチナ自治政府)の態度を批判する「ガザのもう一つの悲劇」を書いたが、この悲劇はパレスチナ人全体に当てはまる …
ベネズエラ左翼政権の行方
ラテン・アメリカの左翼政権が次々姿を消していく中、ベネズエラのマドゥ―ロ率いるチャベスモ(チャベス主義)は、地方選挙という民主主義的方法で乗り切った。マドゥーロを批判してきた民族統一会議(MUD)は選挙ボイコットを呼び …
【言わせて聞いて】ニカラグアの翻訳記事に意見
経済成長率5%を持続させ、2015年までに貧困半減を達成、女性の平等を重視し、中南米におけるジェンダー不平等度が最も低い国となったニカラグア。IMFや富裕層の「改革」要求を拒否し、困難ななか社会主義的政策を指向するサンデ …
【編集委員トシのつぶやき】
ワールドカップ覚え書き ワールドカップの大騒ぎは日本代表が敗退すると決勝を待たずに静かになった。サッカーそのものよりも、ナショナル・チームに自己同一化して応援することのほうが好きな人が多いのだろう。しかし、優勝したフラ …
【イスラエルに暮らして】非暴力デモにドローン攻撃
瀕死のけが人を治療するガザ病院の日本人外科医 「イスラエル兵に撃たれて運ばれてきた怪我人の太ももの付け根から、血が噴水のように噴き出していた。僕は点滴用ビニールを包帯代わりにして止血した。重症の怪我人が次々と運び込まれ …
【視点論点】米国の民主党予備選挙
トランプ人気が富裕層や白人至上主義右翼ばかりでなく、低学歴・貧困白人大衆層でも堅実であるが、一方、トランプに敗れた民主党内で若手急進的左翼勢力が躍進しつつある。バーニー・サンダース人気も上昇、事実上党を二分しつつある。 …
【抗議声明】被害者なき「詐欺罪」で懲役1年、猶予3年の重刑
「懲役1年。執行猶予3年」の有罪判決は、楽観はしていなかったので想定内ではあった。だが判決理由を聞いて「到底受け入れられない」との思いが募った。 実質的に被害者のいない事件で懲役刑を科す以上、それなりの判断基準が示さ …
【言わせて聞いて】
前々号の国際欄のニカラグアの記事に対し、ご意見ありがとうございます。矛盾の中で自らも矛盾を抱え込んで政権運営するのですから、当然変質も生じてくるでしょう。 今のFSLN(サンディニスタ民族解放戦線)はかつて私たちがモ …
失業率のまやかし 失業率が下がっても上がらない賃金は共通
米労働省が失業率は3・9%で2001年以降最低となったと発表。失業率が下がると賃金が上昇するのが世の習いだが、賃金は物価上昇に追いついていない。実際の失業率は12%以上だというマサチューセッツ大学研究者の報告がある。失業 …
【視点論点】イスラエルが「基本法ーユダヤ民族国家法」制定
7月19日にクネセト(イスラエル国会)は、イスラエルはユダヤ人のための民族郷土国家で、ユダヤ人だけが民族自決権を持ち、ヘブライ語だけを国語とする「基本法―ユダヤ民族国家法」を成立させ、アパルトヘイト国家を法的に規定した …