公私混同・セクハラ・パワハラ…
選挙ポスターの水増し不正請求 選対に還流、選挙資金に充てる
維新の売りの一つが身を切る改革。しかしこれは、有権者を欺くもの以外の何物でもない。
その一つは、選挙ポスターの水増し・不正請求である。誰でも立候補できるための選挙公営制度があり、ポスターは公費負担になっている。印刷技術の進歩で以前と比べて格段に安く作成できるようになったのに、最高限度額は高額のまま。これをいいことに最高限度額まで請求する。
本会議で再三取り上げた結果、2013年と指摘以降の2017年市議選を比べると、2013年は50万円以上が13人いたのが、2017年は全員が50万円以下。維新の6人も50万円以上から一挙に20万円以上減らし30万円以下に。いかに前回が不正請求だったかを自ら証明するようなものだった。2015年の大阪府議選でも、大阪維新の候補者は最高限度額までの請求が14人、90%以上が30人と、いずれもトップだった。
「維新・大阪府議団税金で海外へ カジノ視察豪華旅行 6回4575万円支出」は赤旗記事であるが、「身を切る改革」とは真逆の集団であることは明白である。茨木選出の維新府議は、自身が代表を務める党支部に寄付した計370万円を数日後に自らの後援会や資金管理団体に還流させて、所得税控除を受けていた。選挙目当てで維新から立候補する、維新に移るケースが多いが、同氏も民主党から自民党、そして維新への渡り鳥である。
首長も同様で、井上哲也前吹田市長が太陽光パネル設置事業を後援会長と随意契約で発注し、中野隆司柏原市長は公務中の女性スキャンダル。茨木の木本保平前市長も、親族が市税約1千万円を滞納、その親族の土地・建物を担保に金融機関から5千万円を借り入れたものの資産報告書に記載していなかった。
このように「身を切る改革」とは裏腹に不祥事の絶えないのが大阪維新。最近でも寝屋川市議設立の障がい者就労支援施設での不正受給が明らかになったが、政務活動費の公私混同、セクハラ・パワハラ、居住実績のないままの立候補は、日常茶飯事である。
足立康史衆議院議員(大阪9区) 公選法違反・残業未払い・パワハラ
「悪名は無名に勝る」の言葉がある。マスコミに出れば選挙に有利、内容は無茶苦茶でも構わない。これを地で行っている。松井大阪市長の福島原発汚染水の受け入れもその一つ。
一体どうやって汚染水を大阪まで運ぶのか。タンカーによる海上輸送、首都圏を経由しての陸上輸送など、荒唐無稽な話。処理水そのものが放射性物質を除去できていないことが判明しているし、そもそもきちんと除去されているなら大阪湾に流す必要もない。実にいい加減な話である。以前も、「未亡人製造器」のオスプレイを八尾で受け入れてはどうか、と無責任発言した。
「アホ」「バカ」「ふざけるなよお前ら」と暴言で名前を売っているのが、9区が地元の足立康史衆議院議員。
公選法違反(2012年の総選挙で3人の運動員が逮捕)、残業未払い・パワハラ(事務所スタッフの女性に対し3700時間分の残業代を未払い。さらに椅子を蹴り、ペットボトルの水をかけ、「小選挙区で落ちたのはお前のせいだ」、「あほ、殺すぞ」などと罵倒。
秘書から残業代を請求され、「ふざけんな! 最高裁まで戦う!」 と言うが、パワハラまで請求原因に加わり、あっさり地裁で和解し支払ったという、維新議員の見本みたいな存在だ。だが許せないのは前回総選挙での公約違反。「小選挙区で連続落選なら次は公認なし。落ちたら政界引退する」と再三言明していたが、落選すると比例区で復活。最初から小選挙区での集票を狙うためのウソだった。卑怯そのものである。
公的責任が問われることなく「自己責任」論が大手を振り、「今だけ、カネだけ、自分だけ」の時代風潮。政治不信が高まり、理想や理念、社会正義は綺麗事と軽視され、頼れるのは自分だけという殺伐とした社会。維新はそんな社会の徒花なのかもしれないが、正体を明らかにして命脈を絶たなければならない。