公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、2018年10~12月期の運用結果が過去最悪の14兆8039億円の赤字だったことを発表した。年金資金を海外国内のインフラ事業への投資や株投資などで資産運用し、14兆円の損失を出したという。年金の資産総額は約150兆と言われているはずだから、約10%がなくなったということ。さてこの年金、だれのものかと言えば、当然年金をかけていた人のもの。そう、私たちの資産です。
盗人猛々しい麻生の「助言」
最近、金融庁発表の「老後の生活に2000万必要」の「有識者審議会」報告書が出た。報告書が出されてすぐは、「生きるためには自分で何とかせいや!」的な態度の「退職金だけでは生活できないのは当たりまえ、今のうちに考えとかないとね」などと高飛車に語った麻生は、しばらくして「担当大臣としては、正式な報告書としては受け取らない」などと、自分が審議させた「有識者審議会」の報告書の中身が気に入らないから受け取らないという態度に出た。二階などは「選挙を控えている党としてはしっかり注意しないと。金融庁も自分たちの置かれている立場を考えないと。厳重に注意しておく」などと、報復人事をちらつかせた。さっそく金融庁の三井秀範企画市場局長は「世間に著しい誤解や不安を与えた。配慮を欠いた対応でこのような事態を招いたことを反省し、深くおわび申し上げます」と述べ、我々官僚は「政府に奉仕するのが仕事」でした的な謝罪をした。
政府の責任はどこへ?
「憲法第二十五条:すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」とある。
「退職金だけでは生活できないのは当たりまえ、今のうちに考えとかないとね」などと政府の責任を放棄した発言は、欠陥戦闘機を買う金や14兆円もの負債を全部返してから言ってみろ。都合の悪いことはなかったことにし、取るだけ取った税金や年金は使い放題、こんなボッタクリ政府はどこにある。