【時評短評私の直言】シングルマザーの生きづらさ しんぐるまざあず・ふぉーらむ・関西 鈴木くみ子

子どもの病気、非正規雇用と貧困、いじめやセクハラ、精神的トラウマ

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シングルマザーの貧困というテーマですが、ひとくくりにはできない。 まずは小さなこどもが熱を出したときに、支援してくれる親なり、兄弟、または友人がいるのかという問題。また、技術やベースの学力がないと非正規雇用がほとんどというこの国の労働の問題がある。住居の問題も大きい。DVなどで離婚して一旦危機的な状況を抜けても、精神的な傷をうけ労働の意欲がもてず、またもったところで低賃金で職場のいじめやセクハラなどにあったりする。

 シングルマザーの生きづらさは、経済的な貧困と重なる。階層的にお金もちの親をもつシングルマザーはなんとか支援をうけて生きていける。よく出会うシングルマザーは、親も離婚していて母との関係が悪いという人。母親もまた生きることに余裕がないから、子育て支援どころではない。

 前回書いた障がいの問題だが、児童扶養手当の返還を求められいまだ返せない人がいる。生活保護と障害年金で暮らしがぎりぎりなのに、さかのぼって児童扶養手当を返せというミスをした箕面市のずさんな行政を、私は許せない。精神的不安や難病を抱える彼女に、市長は謝ってほしい。

 私の例でいえば、いろいろなトラウマを抱え精神的な病になった息子の高額な病院費用に、借金せざるをえない時期もあった。私が非婚である事実も知らず、同居人が死んだときに遺族年金が入るからいいね、と発言した社会活動家にも驚きだったが…。

 マイノリティーという分類はあっても、一人ひとりは全てが違う。同情するなら金をくれと、私たちはよく話をする。

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