阪急茨木市駅の近くに事務所を構える労働組合「サポートユニオンwith YOU」。労働相談だけでなく、地域で人がつながる場をつくりたい、と退職者を中心に活動している。事務局長の島野さんに話をきいた。
JR阪急京都線の筋にはコミュニティユニオンの場はありませんでした。
発足メンバーは当時、仕事が定年を迎える頃でしたので時間がある。何かしたいと思っている若い人に引き継ぐためのレールを敷こう、とサポートユニオンを2011年にスタートしました。労働相談が基本ですが、地域の運動と結びつくことが発想の原点です。
●学習塾を開設
その一つとして、例えば1人親家庭の子どもの学習サポートをしています。この事業全体を茨木市が後援しています。
労働相談に来たシングルマザーが、子どもを塾に行かせる高額な金を出せないと話したので、組合員の元学校の先生に声をかけ、最低限度の金額で個別的に対応をしていました。
しかし、子どもが多くなってきたので、2013年から夕方は小学生以下、夜は中学生を対象とし開講するようになりました。
小学4年生からは学童の対象から外れるので、4年生以上を対象としようとしましたが、今は3年生以下も来るようになり、多いときは小学生6人が来ています。対応が追いついていません。
学生のアルバイトも頼んでいます。関西大学アルバイトユニオンのつてで紹介してもらっていましたが、現在は色んな大学から5人くらいバイトで来てくれ、助かっています。
他には平和運動で、戦争法案が2015年9月に通ったときに、廃止を求めようと、毎月JR茨木と阪急茨木市駅で18時から19時まで街頭行動を始めました。その後も、ビラを撒いて、時々の問題を訴えています。
●反戦平和を願う催しを開く
戦争と平和を扱うパネル展、講演会や映画会もやっています。映画は南京大虐殺に関係するものを上映しました。
中国で作ったものは、日本では一切流されません。一般公開されていないのを借りて、日本語に直して、テロップも自分たちでつけています。ジョン・ラーベ監督の「南京のシンドラー」には、500人来ました。また、社会問題を扱う市民グループの連絡先や会議室の役割も担っています。
レンタルBОXでは、震災支援や廃業支援、高齢者生きがい支援の物品も置いています。BОXを置くことによって、通りを行く人が中をのぞいてくれるようになりました。(談。聞き手 編集部・村上)