全日建連帯労組関西地区生コン支部に、たてつづけに権力弾圧が加えられた。3月13日、18日に、大阪府警がユニオン会館(大阪市西区)に家宅捜索を強行したのだ。13日は、近畿地区トラック支部のエム・ケイ運輸闘争において、組合員に対する配車差別を行っていた管理職に組合役員が抗議したことを「傷害及び威力業務妨害被疑事件」だとするもの。18日は昨年12月に近畿地方一円で実施したストライキ闘争を「威力業務妨害であり組織犯罪だ」と誹謗中傷する業者団体の告訴によるもので、「強要未遂及び威力業務妨害被疑事件」としたもの。 いずれも正当な組合活動を刑事事件にでっち上げたもの。異様なのは、どちらの家宅捜索においても、業者団体の傭兵のようにして組合攻撃をつづけるネオナチ集団が、警察とほぼ同時刻に現場に立ち現れたことだ。組合が強制捜査に抗議する声明を出したので掲載する。(編集部)
抗議声明
昨日(3月18日)、大阪府警が関西地区生コン支部に対し家宅捜索を強行した。昨年12月に実施したストライキ闘争を「強要未遂及び威力業務妨害被疑事件」としてでっち上げたものであり、ユニオン会館や組合役員の自宅など計5か所において、100人規模の警察官を動員して不当な捜査をおこなったものである。
昨年12月のストライキは、近畿地方の生コン業界に対して、セメント・生コン運送労働者の最低年収600万円実現に必要な輸送運賃引き上げを約束を守って速やかに実施すること、また、大阪広域生コン協組の組織運営を民主的におこなうことを要求したものであった。組合の活動は、各企業や未組織労働者に対してストライキへの同調と協力をよびかける正当な組合活動にほかならず、強要未遂や威力業務妨害に問われるいわれはなく、不当な権力弾圧そのものというほかない。怒りをこめて強く抗議するものである。
大阪広域生コン協組は、このストライキをきっかけに「威力業務妨害・組織犯罪撲滅対策本部」を設置したと称し、今年になってからヘイトスピーチなど人種差別・排外主義活動で悪名をはせた人物らと結託して、組合を誹謗中傷する行動をつづけている。大阪府警の家宅捜索は、こうした経済事業者団体にあるまじき一連の行動に手を貸すものであり、社会的批判を免れるものではない。
われわれは不当な弾圧に屈することなく、運動を前進させる決意である。 以上 2018年3月19日 全日本建設運輸連帯労組