支持基盤を大事にせよ マーク・エガーマン&ショーン・マックエルウィー

出典:DISSENT 2018年夏号 翻訳・脇浜義明

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米国中間選挙への民主党内準備選挙の模様が面白い。中間選挙というのは、大統領の任期中間に行われる議会選挙のことで、それが次期大統領選の占いになる。その民主党予備選挙で、主流に反旗を翻す進歩派グループ、例えばブランド・ニュー・コングレス、ジャスティス・デモクラッツ、我らの革命などの党派やグループが候補者を擁立、善戦している。ニューヨーク州の第14議会区でプエルトリコ人社会主義者で若干28歳のアレクサンドリア・オカシオ・コレテスが古参議員を破り、大統領選でヒラリー・クリントンが21%しか得票できなかったアリゾナ州第8選挙区では、地域活動家医師のインド人女性がクリントンより20ポイント上回る結果で特別選挙で共和党に勝った。カンザス州では先住民の同性愛女性シャリス・デイビッズが勝利、ミシガン州ではパレスチナ系女性ラシダ・トリーブが勝利、共和党が対立候補を擁立しないために本選挙で無投票当選、米国初の女性ムスリム議員が誕生しそうだ。(もっともオバマと同様、彼女は米国のイスラエル支援を肯定する姿勢を見せてリベラル系親イスラエル・ロビーの支援を得た点で、一抹の不安がある)
 にもかかわらず、民主党指導部はこの改革機運に逆らい、草の根進歩派よりは政治献金を多く集める候補者に勝たせようと、懸命になっている。セントルイス州ではそのために進歩派が敗れたが、それでも37%の得票であった。以下DISSENT論文を抄訳する。     (訳者)

  草の根進歩派が民主党へ積極的関わりを始めたのに、党本部がそれを妨害するので、ひどく怒っている。
 民主党全国本部が予備選挙で誰を候補者にし、誰を勝たせるかに関して影響力を行使する方法はたくさんある。DCCC(民主党下院議員選挙運動委員会)やDSCC(民主党上院議員選挙運動委員会)が直接選挙資金や公認を個々の候補者に与えるのもその一つ。この場合その候補者は選挙資金集め、民主党支援者リスト、有権者名簿、電話や戸別訪問運動員の派遣など、党からの支援を受けるので、有利に選挙戦を戦える。
 ニューヨーク州第24選挙区では、最初地域諸政党(訳注:米国は「共和」「民主」の二大政党国家と言われるが、右から左まで様々な独立政党や民主党系や共和党系の地域政党がある。「白人至上主義党」と名乗る党もある)や市民運動体が、「地域住民の声、平等な教育とヘルスケア、社会的に有用な雇用の実現」を掲げる女性ディナ・ボルターを擁立していたが、DCCCが割り込んできて古参のジュアンニータ・ペレス・ウィリアムズ(かつてシラキュース市長選に立候補したが敗れた人物)を公認候補にした。これはどう見ても必要な介入ではなかった。ボルターには選挙資金も潤沢で、地元の支援も固く、民主党系の労働家庭党が公認するなど、予備選挙後の一般選挙でもボルターの方がウィリアムズより勝てる可能性が大きく思えたからだ。
 開放予備選挙(訳注:open primary.党員だけなく誰でも投票できる形式の予備選挙)への民主党主流派の介入のもう一例は、ニュージャージー州第2下院選挙区。黒人の元教員ダンジー・ヤングブラッドが地域の草の根運動団体の支援を受けて立候補表明していたのに、DCCCは、全米ライフル協会や同性結婚反対団体から支持されている、ニュージャージー州で最も保守的民主党員と言われる白人の州議員ジェフ・ヴァン・ドリューを公認候補にした。ニューズウィーク誌は、DCCCと地元民主党役員が結託してヤングブラッドの選挙活動の妨害したことを記事に書いている。
 公認というお墨付きを使わないでも、気に入らない候補者を選挙から降ろして党本部が気に入る候補者に「道を譲らせる」工作が横行している。一般に下院予備選挙立候補者の選定は、地元民からの聞き取り調査とか候補者のビジョンとか党内の投票という民主的手続きで決められることは少ない。党が公認とか推薦する基準は大抵候補者の資金集め能力である。ペンシルバニア州第7選挙区で立候補表明したポール・ペリーは、DCCCから絶えず資金調達目標は幾らか、何回ドナー訪問したかなどの報告を迫られ、とうとう嫌気がさして降りたと、新聞に投稿している。他の候補者を公認するという形を取らずに、資金力のない独立候補者や草の根候補者に「道を譲らせる」(降ろす)のだ。党が直接圧力をかけないでも党関係団体(例えば、エメリーズ・リスト(訳注:1985年に中絶賛成派の民主党女性を議員にする目的で結成された団体)や、種々の政治的行動委員会(PAC)や、大労組など)が「勝馬予想」して担ぎ出した人物に活動員や選挙資金の便宜を図れば、独立系や草の根系の候補者は「道を譲る」しかない。これらのグループがDCCCに逆らうことは滅多にない。
 選挙資金収集力に力点をおくために、自己資金を持っているか資金提供者(ドナー)名簿を持っている候補者が優遇される。表面的には党本部はそのあたりの微妙な点に無関心を装ってはいるが。やや大物の民主党下院議員ステニー・ホイアーはコロラド州第6選挙区で自分が選んだ中道派のジェイソン・クローを候補者にしょうと、先に立候補していた進歩派を押し退けようとした。クローは会社顧問弁護士で、個人としても給料担保金融業者(訳注:労働者に次の給料を担保に高利でカネを貸す高利貸)や天然ガス開発水圧破砕会社の代理人をしたり、銃規制反対ロビー活動を行う会社を弁護した人物である。この選挙区は2016年大統領選挙で50-41でクリントンに投票したところだから、クローのような人物では勝てるところではないのに。
 ホイアーは「予備選挙で私が締め出した人は民主主義的で知的な人のようだ」と素直に認めたが、しかし予備選挙に勝っても本選挙では勝てないと思う、と弁解した。むしろ、彼が推した人物の方が勝てる可能性が少ない選挙区である。要するにクローが金持ちで企業の弁護士であるという点だけを評価し、民主主義性を問題にしなかったのである。
 アイオワ州第3選挙区でも同じような近視眼例がある。この選挙区ではオバマが勝ち、2016年ではトランプが勝ったものの49-45という僅差であった。進歩派のオースチン・フレリックがバイエルンとモンサントの合併(訳注:遺伝子組み換え作物の生産で有名な大農業会社の合併)に異議を唱え、独占と一般人の生活問題を結びつけ、合併がトウモロコシの種に価格を暴騰させて人々の生活を圧迫すると訴えて、立候補していた。しかし彼には選挙資金がなかったし、金持ちドナーとのコネクションもなかった。最初の3か月の活動資金10万ドルを調達することすらできなかった。このため民主党は彼では勝てないと判断、折角彼が全国的注目を集めていたのに、党中央は彼の対立候補を支援、選挙支援金を回した。地元党役員も中央の方針に従ったので、フレリックは離脱した。
 ボルター、ヤングブラッド、フレリックは民主党が勝つためには党が支援し、育て上げるべき人材であるのに、彼らを切り捨てた。彼らに代わって党が支援したのは、党の地盤となる選挙区の民衆と関わることをしない、ただ穏健派というだけで何の魅力もない、しかしカネずるはある候補者である。民主党指導部はそういう人物に魅せられるかもしれないが、選挙民はそうでないことのだ。進歩派なら勝てるかもしれないのに、わざわざ敗北の道を選択しているのだ。
 トランプ暴政のおかげで今後の選挙は民主党候補に有利であるはずなのに、民主党穏健派は苦戦している。ペンシルバニア州上院補欠選挙でコーナー・ラムが闘った共和党候補は自分の情婦に中絶を強要したスキャンダルに汚れた相手だったのに、得票は50%を越えなかった。またジョージア州下院補欠選挙で共和党のカレン・ハンデルと闘ったジョン・オーソフは多額の資金を注ぎ込んだのに、ヒラリー・クリントン以上の票差で大敗。一方、進歩派は善戦。アリゾナ州第8選挙区の特別選挙では、国民皆保険を掲げトランプの金持ち減税に反対するインド系女医ヒラール・ティビルネリが、2016年のヒラリー・クリントンを20ポイントも上回る得票差で共和党のデビー・レスコーを破った。有色人女性が白人穏健派コーナー・ラムやジョン・オーソフより上回ったのだが、ベルトウェイ常識(訳注:「ベルトウェイ」は政府官庁中心を指す。日本の「霞が関」と同じ)が働いて、DCCCは中間選挙で有色人女性でなく白人中道派男性を立候補させることに決めた。
 民主党は、擁立した穏健派候補が勝てば、党がもっと中道へ向かうべき証拠だと考え、穏健派が負ければ選挙民が党にもっと頑張れと言っているのだと解釈し、いっそう中道派候補を探すのである。
 党幹部は選挙民を保守的であると誤診断する傾向にある。政治学者のデイヴィッド・ブルックマンとクリストファー・スコヴォロンは任意抽出した3765人の政治家の意識調査をした。その結果、民主党・共和党両方の政治家が自分の選挙区民の保守性を過大評価していることが分かった。その後二人は他の研究者と協力して両党の指導者の意識調査を行った。その中で、民主党指導者が選挙民を実際よりも保守的だと見ているだけでなく、彼ら自身も進歩派より中道派を好んでいることが明らかになった。
 指導部が進歩派に圧力をかけて穏健派に「道を譲らせる」のは、党の基盤である基礎票よりも浮動票獲得に力点を置いているからであるが、データを見ると逆が真であることが分かる。穏健派候補は地元住民の関心を惹きつけることができず、その損失は浮動票で補えていないのだ。ところが指導部は、候補者の敗北を浮動票獲得に失敗したためと判断し、次の選挙ではもっと保守的穏健派を擁立するのだ。DCCCが国民皆保険、15ドル最賃、移民税関捜査局(ICE)廃止、保釈金制度廃止などの要求運動に反対する候補者を好んでいるのは、事実として明白である。
 穏健派候補者が勝ったとしても、地元選挙民を疎遠で、国民大衆の意思を反映した法案に反対票を投じる現職議員が誕生するだけで、民主党改革の妨害する存在となる。地元民の積極的支持を欠く故に、次の選挙でも党中央に依存して再選を狙うしかない。そのため、右からの挑戦に足元をすくわれることが多い。例えば2006年選挙でラーム・エマニュエル(訳注:イスラエルとの二重国籍を持つシオニスト民主党員で、2006年には選挙対策委員長として、中道派候補を擁立して当選させた)が擁立して当選した穏健派群は2010年選挙ではことごとく共和党に敗れた。
 進歩的シンクタンク「データ・フォア・プログレス」は、国民皆保険、職業保証、強制的最低補償制度(訳注:例えば日本の法律でも「人を殺した者は死刑又は無期若しくは5年以下の懲役」とあるが、この「5年以下」が強制的最低補償である。犯罪ごとにそれが定められている)の廃止、二酸化炭素排出規制、憲法修正第2条(訳注:個人の銃器所有権を保障する規定)の無効化などの政策提案の政治的地理を調査した。その結果、これらの提案に国民的支持が広範にあることを発見した。つまり、民主党がそれらの提案を支持してもバックラッシュを受けることはないのだ。
 周辺的選挙民(投票したり棄権したりする有権者)がそういう政策提案に反対しないことは明らかである。共同議会選挙研究2016(CCES2016)の調査報告を見ると、2012年大統領選にオバマに投票したが2016年大統領選では棄権した有権者は圧倒的にこれらの政策提案を支持している。2012年にはオバマに投票したが2016年にはどこか第三党に票を入れた人々も同じである。もし民主党がこれらの支持基盤を大切にしていたら、多分クリントンが勝っていたであろう。
 一方2012年に共和党のミット・ロムニーに投票したが2016年にヒラリー・クリントンに投票した者はほぼゼロである。つまり、いくら民主党が保守・中道へ寄っても、そのために失った支持基盤を補う得票は得られないということなのだ。
 地域活動家は民主党中央の干渉に怒っている。中央は地域状況に無知で、同じように地域と疎遠な特権的候補に「道を譲れ」と介入することに怒っている。ニューヨーク州の4人の民主党郡議長が党中央の干渉を批判する公開文書を出した。全国の活動家もこの批判に同調している。
 民主党支持基盤はヘルスケアや人種差別反対など、多くの問題で左傾化している。そういう人々を繋ぎ止めないと選挙に勝てない、と活動家が主張している。ところが中央指導部はいまだにジョージ・マクガヴァンの亡霊に怯えているのだ。(訳注:マクガヴァンはベトナム反戦や黒人・女性・若者の代議員増加、その他進歩的政策を掲げて1972年大統領選を闘ったが、多くの有権者から過激と見られ、とりわけ民主党を資金面で支える上流階級の支持をえることが出来ず、ニクソンに大差で敗北した)どういうわけか、彼らは、進歩的発想が受け入れられるのはディープ・ブルー地域(訳注;労働者地域の意味だと思われるが、特別選挙や予備選挙で女性民主党員が善戦していることを「ブルー・ウエイブ」と表現されているので、そういう地域を指しているのかもしれない)だけだと思っているが、データはそうでないことを示している。
 民主党指導部への怒りにもかかわらず、トランプ大統領誕生後の特別選挙では数百万票が民主党候補者に投じられた。DCCCへの怒りが進歩派が擁立した候補者への票となったのである。党中央の干渉がない予備選挙が行われたアラバマ州とペンシルバニア州では民主党に有利な勢いが生じたのである。
 両議会で民主党多数を実現させるのがDSCC(民主党上院議員選挙運動委員会)とDCCC(民主党下院議員選挙運動委員会)の目的であり、目下の情勢では進歩派候補を支援することがその目的実現に適した道である。しかし、長年進歩派を犠牲にして穏健派を支援した伝統は消えず、穏健派贔屓が横行して進歩派の怒りを引き起こしている。これが本選挙の中間選挙で民主党内の不和や対立を生み出し、再び共和党を利するかもしれない。
 テキサス州第7選挙区では現実にそうなっている。ここでは女性ジャーナリストと弁護士の二人が立候補していたが、DCCCは、こともあろうに自党員に対する「オポジション・リサーチ」(訳注:政敵に関してネガティブな情報を調査して発表する、いわゆる中傷戦術のこと)という前例にないことをやったうえで、決選投票をやらせ、DCCCが支援する候補者に勝たせた。しかし、そのために民主党へのマイナスイメージというバックラッシュが起きた。この選挙区は2016年大統領選でクリントンが勝ったところなのに、本選挙では共和党に有利な雰囲気となっている。
 党は中間選挙前の予備選挙ではどの候補者に対しても直接・間接の支援を控えるべきだ。むしろフレリックやヤングブラッドのような新参進歩派が資金豊富な中道派と平等に闘えるような環境を作ってやるべきだ。実際には地元選挙区と疎遠な中道派を支援するので、貧しい進歩派にとっては大変不利になるばかりでなく、本選挙では民主党の基盤となる人々を再び棄権へ走らせ、しかもそれを補う新票の開拓も生まれない。
 特に揺れる選挙区では、選挙民の意思が活きるように、均等な機会の予備選挙を実現すべきである。例えば巨額な自己資金の投入や寄付集めに制限をかけるなどの措置を講ずるとか、メジャーリーグでやっているように、たくさんの寄付を受けた候補者はその金を他の候補者に分配するような仕組みを作ってもよい。あるいは個人が受け取る寄付金に上限を設けるのもよいだろう。とにかく金銭でなく政策と実践に基づいて選挙民が投票するような仕組みを作るべきなのだ。そうなると、いわゆる専門的職業的選挙屋の活躍の場がなくなり、本選挙で共和党に負けるという見方が出てくるが、そんなプロ選挙屋に依存する選挙を失くすことが大切なのだ。
 選挙だけに限らず、何につけ金持ちが勝つのがこの社会の特徴であるが、そんな風潮に負けている限り世の中はいつまでも良くならない。上に述べた措置をとっても穏健派は企業や団体などが政治献金するために設立したPAC(政治活動委員会)などを通じてカネを得て、進歩派の活動を妨害する不正活動の資金にするだろう。そういうことを防ぐのが、党本部の任務なのだ。
 民主党の堕落原因をビッグ・ドナーのせいにする議論がある。伝えられるところによると、民主党のビッグ・ドナーたちは社会問題に関してリベラルな考えをある程度受け入れる用意はあるが、それよりも自己利益になる減税とか規制緩和を優先するので、民主党を労働者階級から切り離そうとするのだ、という。たぶんそうであろうが、不思議なことにデータは違うことを語っているのだ。民主党自体よりも左の意見を持っているビッグ・ドナーもいるのだ。
 「共同議会選挙研究2016」(CCES2016)は、すべての民主党員、すべてのクリントン投票者、予備選挙投票者、民主党集会参加者、選挙運動ボランティア、小口ドナー、大口ドナーに関する意識調査を行った。その結果浮かび上がったことの一つは、大口ドナーの考え方が民主党本部よりも左に位置していることだった。これは大口ドナーの個人的自画像の反映かもしれないが、別の調査、例えば「米国全国選挙研究2016」(ANES2016)でも同じ結果 ― つまり、民主党の大口ドナーが社会福祉や政府支出の問題に関しては党よりも左の考えを持っていることが明らかになった。
 それでも、党の金銭的利害が民主党内左派を傷つけており、その影響力の源泉が政治献金なのである。大口ドナーのリベラル性の不足ではなく、PACやコーク兄弟(訳注:エネルギー・コングロマリットで、小さな政府や自由貿易を支持する政治家を、民主党や共和党に関わりなく、大口政治献金ネットワークを通じて支配する富豪一家)がばら撒くカネなのである。
 だとすると、活動家や地域党員と同じように、民主党大口ドナーもDCCCに対して怒りを表明すべきである。自分たちの考えより右に位置し、勝てるはずの進歩派候補を外す党に何百万ドルも献金する必要はないではないか。ステニー・ホイアーのような党幹部がドナーに負け馬に賭けさせているのだ。
 コーク・インダストリーズやその他の保守系ドナーは、オバマが勝った2008年大統領選の後、そういう判断をした。ホワイトハウスと議会を支配できないのなら、ノーム・コールマン、エリザベス・ドール、ゴードン・スミス、ボブ・シャーファなどの意気地なし穏健派に献金するのは金の無駄遣いだと判断し、ティーパーティ(訳注:2009年に生まれた保守系ポピュリスト運動で、オバマの景気刺激策や医療保険制度改革などの「大きな政府」路線に反対する)などの政治勢力と組むアウトサイダー候補を支援し始めたのだ。この政治家たちは予備選挙にも中間選挙にも勝った。
 民主党が予備選挙のやり方を改めないならば、伝統的な民主党大口ドナーも地元の票田も、民主党を迂回して別な形の政治参加を選択するかもしれない。ひょっとしたら左派ティーパーティが結成されてポピュリスト候補が擁立され、党公認の中道候補や現職候補を脅かす事態になるかもしれない。もっともどんなポピュリズムになるかは分からない。
 しかし、進歩派が絶望する必要はない。最近も進歩派候補者カーラ・イーストマンが草の根人々の活動で資金難を乗り越え、DCCC公認候補を大差で破った。(訳注:ネブラスカ州民主党員でソーシャル・ワーカー女性。ネブラスカ州第2選挙区で進歩的政策を掲げて立候補、51.4%の得票で現職議員アッシュホードを破った)もし彼女が11月の中間選挙で共和党に勝てば、DCCCのやり方の間違いが明白になるだろう。
 現在民主党に弾みがついているのは、各地で進歩派候補が善戦しているからである。ところが党本部はそれを勘違いして、進歩派を押し退けて中道派を擁立している。この矛盾はどこかで爆発するだろう。私たちとしては、このまま各地で進歩派が善戦し、地元住民との連携をより深めていくことから、突破口が生まれると期待している。

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