確定申告開始日の2月16日、各地で佐川国税庁長官の罷免と国会への証人喚問を求める抗議行動が行われました。
佐川国税庁長官が理財局長だったとき、森友学園との交渉記録は「廃棄した」と繰り返し国会で説明。しかし、今年になって森友学園と交渉していた財務省の内部文書が続々と出てきました。また、「事前の価格交渉はない」と明言していたにもかかわらず、近畿財務局の担当者と森友学園側が金額を提示してやりとりしていた音声データも見つかっています。佐川前理財局長を国税庁長官に任命したのは麻生財務大臣、この人事は「適材適所」だと答弁したのは安倍首相です。
この日、東京・霞が関の国税庁周辺では、1000人以上の人たちが抗議デモを行い、神戸でも200人以上が県庁前広場から税務署を経て三宮までデモ。そして、森友学園のある大阪では、国税局前に多くの人が集まりました。
木村真・豊中市議は、税務局の担当者に「佐川国税庁長官の辞任を求める申し入れ書」を押し問答の揚げ句に提出、多くの報道陣を前に参加者のアピールや「佐川は辞めろ!」コールが続きました。
「佐川長官の退陣を求めるのはトカゲのしっぽ切りになるのではないかとの指摘もありますが、しっぽが切れなくて胴体なんて切れるがはずない。まずは何としてもしっぽを切ろう」と木村市議。また、参加者の1人は「いつも確定申告の際には領収書1枚まで厳しくチェックされるのに、大切な国民の税金を受け取る組織のトップが文書を廃棄したとウソをつくなんて許せない」とアピールします。熊野以素・豊中市議、山本一徳・豊中市議も駆けつけました。一官吏に対してこれほど大規模な抗議行動が行われたのは初めてだということです。
今回の行動は、1月26日の院内集会後、「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」(東京)と「森友学園問題を考える会」(大阪・豊中)が企画、SNSなどでまたたくまに全国に広がりました。これぞまさに「納税者一揆」。当の本人はこそこそと逃げ回っているようですが、「納税者一揆」はこれからもあちこちで続きます。