共謀罪施行抗議・意見特集号

相手の土俵内の闘いでなく萎縮せずに自ら闘いを

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建設運輸組合・教職員労組・野党共闘からの声

(1)真っ先に適用されるのは労働組合

 全日本建設運輸連帯労働組合近畿地方本部  書記長 西山 直洋
 2017年7月11日から施行される「共謀罪」(テロ等準備罪)。安倍政権は嘘とデタラメで民衆を騙し続けている。また、その影響を受ける活動家もでてきているのが現状だ。たまたま、ある会合に出席したとき、参加者から「辺野古に行く募集のしかたをもっと考えなくてはならない」と言う声があがった。運動する時には脇を固める事はした方がいいと思うが、結局は、共謀罪施行を目前に控え、相手側の群れを作らせない術中にはめられているようにしか感じ取れなくなってきた。
 今も精力的に共謀罪阻止の声をあげているメンバーも男性より女性の方が多い事に気づく。ゴリゴリ頭のおっさん連中が街頭行動するより、女性の方が一般受けするかも知れないが、明らかにこの共謀罪にびびっているのは男たちだ。
 労働運動でも、共謀罪の先駆けとも言える民事弾圧はエスカレートしてきている。7月8日におこなわれた「間接強制・損害賠償攻撃に反対する全国集会」(於:学働館・関生)では、近年、関生支部に対し最高額の7億円の損害賠償請求事件が係争中であるとの報告があった。
 使用者側の手段として労働組合運動の足を止めるために、損害賠償を討ってきたり間接強制を討ってくる使用者側が増えてきていると報告があった。
 なかでも、東京で最近横行している民事弾圧の一つとして、組合幹部に対する個人賠償攻撃(損害賠償や自宅の差し押さえ、口座の差し押さえ等)が激化してきている報告もあった。これらは、現在も民事弾圧に屈せず闘う労働組合が存在し、活動をおこなっているから、仕掛けられている攻撃であり、もう一つは、周りの労働組合も、「あの労組は過激すぎる」とか「やりすぎだ」とかレッテルを貼ることで民事弾圧をさらにエスカレートさせてきたと言える。
 大手の労働組合含め、要求実現の手段としてストライキ権の行使すらなくなった今の社会で原則的に闘う組合が少なくなっており、運動は前進しにくい状況にあるからこそ発生している事案である。
 共謀罪が施行されれば、真っ先に適用されるのは労働組合になるかも知れない。だからこそ、一部の権力者や資本家階級のみが有利になる共謀罪は断固廃止するべきだ、と大きく声をあげたい。
 今こそ、反撃ののろしを上げ、悪法を廃止していく取り組みを広げる活動を展開しなくてはならない。相手の土俵内での闘いではなく、自らの闘いを!
 教育現場の労働者を組織する労働組合の専従役員である私は、共謀罪のターゲットど真ん中に自分がいるという認識を持って、共謀罪に反対の声を上げている。労働組合の活動は、日々、使用者による労働者への不当な扱いや、政府が打ち出す労働法制の改悪に抗い、複数で相談し、抵抗のための戦略を立て、憲法28条に保障されている団体交渉権や団体行動権を行使し、労働者としての権利を取り戻し、守る闘いである。つまり、私たちの活動は日々「共謀」に他ならない。
 2015年6月、京丹後市の米軍Xバンドレーダー基地建設反対行動に参加するため、大型バスを準備し、参加者がその費用を割り勘にしたことが、道路運送法違反(いわゆる白バス営業)に当たるとして、大阪府警が労働組合を含む十数カ所を一斉に強制捜査し、3名が逮捕されるという弾圧が行われた。
 また2016年には、エルおおさかの会議室を労働組合の名前で申し込んだのにもかかわらず、「米軍Xバンドレーダー基地反対近畿連絡会」あるいは、「サミット実行委員会」の会議で会議室を利用し、使用料の割引を得たのは「詐欺罪」にあたるとし、家宅捜索を行い3名を不当逮捕したという事件もあった。これは、労働組合や市民団体などによって構成される様々な連絡会議や実行委員会が、構成団体である労働組合名によって公的施設の会議室を利用したことを「犯罪」とする、というとんでもないものである。
 2016年の参議院選挙の直前には、大分県警別府署が、野党候補を応援する労働組合「連合大分」などが入る施設の敷地内に、監視カメラを設置し、建物に出入りする人々を隠し撮りしていたという問題も合ったが、これなどは共謀罪を先取りした行為に他ならない。
 これらの弾圧に代表されるように、共謀罪がなくとも、私たち労働組合は既に不当逮捕・不当弾圧の対象となってきた。また労働組合の役員ともなれば、共謀罪成立にかかわらず、「既に公安は、自分に関するあらゆる情報を把握しているだろう」という覚悟を持ちながらこの運動をやっている。今回の共謀罪成立は、これら権力側の行為にお墨付きを与えるものである。
 治安維持法下、労働運動が激しい弾圧を受けてきたように、共謀罪が労働運動を弾圧する道具として使われることは火を見るよりも明らかだ。この間の、政治家による学校法人との癒着や、教育へのあからさまな介入を見れば、中でも闘う教育労組が弾圧の対象になる可能性は高いだろうと覚悟している。
 しかし共謀罪成立に怯み、労働組合が自ら運動を弱体化させるなど、そんな情けないことはできない。私たちは、憲法28条に保障された正当な権利でもって、この運動を行っている。これからも仲間とともに「共謀」し合う日々に変わりはない。人々が団結しあう事の難しさを人一倍知っている私たちは、共謀罪成立をきっかけに改めて「団結ガンバロー」と拳を上げたい。

(2)不当弾圧への怒りを組織し労働組合として闘い抜く決意

  大阪教育合同労働組合 執行委員長 大椿 裕子
 教育現場の労働者を組織する労働組合の専従役員である私は、共謀罪のターゲットど真ん中に自分がいるという認識を持って、共謀罪に反対の声を上げている。労働組合の活動は、日々、使用者による労働者への不当な扱いや、政府が打ち出す労働法制の改悪に抗い、複数で相談し、抵抗のための戦略を立て、憲法28条に保障されている団体交渉権や団体行動権を行使し、労働者としての権利を取り戻し、守る闘いである。つまり、私たちの活動は日々「共謀」に他ならない。
 2015年6月、京丹後市の米軍Xバンドレーダー基地建設反対行動に参加するため、大型バスを準備し、参加者がその費用を割り勘にしたことが、道路運送法違反(いわゆる白バス営業)に当たるとして、大阪府警が労働組合を含む十数カ所を一斉に強制捜査し、3名が逮捕されるという弾圧が行われた。
 また2016年には、エルおおさかの会議室を労働組合の名前で申し込んだのにもかかわらず、「米軍Xバンドレーダー基地反対近畿連絡会」あるいは、「サミット実行委員会」の会議で会議室を利用し、使用料の割引を得たのは「詐欺罪」にあたるとし、家宅捜索を行い3名を不当逮捕したという事件もあった。これは、労働組合や市民団体などによって構成される様々な連絡会議や実行委員会が、構成団体である労働組合名によって公的施設の会議室を利用したことを「犯罪」とする、というとんでもないものである。
 2016年の参議院選挙の直前には、大分県警別府署が、野党候補を応援する労働組合「連合大分」などが入る施設の敷地内に、監視カメラを設置し、建物に出入りする人々を隠し撮りしていたという問題もあったが、これなどは共謀罪を先取りした行為に他ならない。
 これらの弾圧に代表されるように、共謀罪がなくとも、私たち労働組合は既に不当逮捕・不当弾圧の対象となってきた。また労働組合の役員ともなれば、共謀罪成立にかかわらず、「既に公安は、自分に関するあらゆる情報を把握しているだろう」という覚悟を持ちながらこの運動をやっている。今回の共謀罪成立は、これら権力側の行為にお墨付きを与えるものである。
 治安維持法下、労働運動が激しい弾圧を受けてきたように、共謀罪が労働運動を弾圧する道具として使われることは火を見るよりも明らかだ。この間の、政治家による学校法人との癒着や、教育へのあからさまな介入を見れば、中でも闘う教育労組が弾圧の対象になる可能性は高いだろうと覚悟している。
 しかし共謀罪成立に怯み、労働組合が自ら運動を弱体化させるなど、そんな情けないことはできない。私たちは、憲法28条に保障された正当な権利でもって、この運動を行っている。これからも仲間とともに「共謀」し合う日々に変わりはない。人々が団結しあう事の難しさを人一倍知っている私たちは、共謀罪成立をきっかけに改めて「団結ガンバロー」と拳を上げたい。

(3)生きやすい社会をつくるため野党共闘を応援しよう

 梅田座り込み解放区メンバー 黒河内 政行
 安倍政権下で3つの悪法が通りました。政府にとって都合の悪い事を隠す特定秘密保護法。自衛隊が海外で直接戦争に参加できる新安保法制。そしてテロ対策に一切関係がなく、政府にとって都合の悪いことを話すだけでも捕まえることができ、お上にたてついたらあかんと萎縮させ、監視しあう社会をつくる基盤になる共謀罪。この3つの法律の行きつく先、安倍政権が狙っているのは憲法9条を変え、日本が戦争をできる国にしようとしています。
 それには現行の教育を変えて行く必要があります。その事は森友学園問題からみえてきます。日常から園児の保護者にヘイトスピーチをし、多文化共生社会を否定し、「安倍首相がんばれ」と運動会で園児に言わせ、国のために死ねと教える教育勅語を暗唱させていた塚本幼稚園。これを経営する森友学園が豊中市に作ろうとしていたのが瑞穂の国小学院です。まるで独裁国家のような教育が実際に行われていたのです。その名誉校長は安倍首相の夫人、安倍昭恵さんでした。安倍首相が関係ない、無理やりならされたといくらいっても、その事実は変わりません。
 安倍の目指す国はどういう国なのか、軍隊が大きな力を持つ国で戦争に反対することはどういうことになるのか。私の韓国の友人は兵役を拒否しました。徴兵制度のある韓国で兵役を拒否すると、犯罪者として監獄にいれられてしまうのです。私の友人は人を救いたいと漢方の医師になるために勉強を続けてきました。しかし「人を殺したくない。人に殺されたくない」と兵役を拒否し、自分の描いていた人生が変わりました。
 兵役拒否者が監獄から出ると世間から命を惜む弱い人間、卑怯者として社会で差別されます。結婚や希望する仕事につくことも難しい人生を歩むことになります。人を殺したくない、人に殺されたくないということは人として当然のことです。
 安倍政権はおかしな法律すべて野党の反対の声を無視して強行採決で通してきました。昨年夏の参院選挙、野党は現状を阻止するために手を取り合い立ち上がりました。野党共闘を皆さん、応援してください。私たちのための社会をつくるのは選挙で勝つことです。選挙に行き私たち自身の未来を変えましょう。
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★黒河内さんは毎週土曜日18時~梅田HEPファイブ前の「座り込み解放区」に毎回参加されている。今後の日程は、7月22日18時~21時、8月3日19時~21時。以降も毎週土曜日開催。

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