――美浜町議 河本 猛
安倍政権は、北朝鮮のミサイルの脅威を煽っていますが、本当に脅威なら、ミサイル攻撃を想定していない新規制基準や避難計画は無効であり、原発をまず停止すべきです。本当の脅威は北朝鮮ではなく、原発再稼働を続ける安倍政権です。
原発は、政治的に動かされています。科学的に安全なら、電力大消費地で発電して消費するのが合理的です。それができないのは、原発が未完の技術で危険だからです。電力消費地と原発立地地域が離れていること自体が、原発の非合理性を証明しています。
私たちは、40年以上原発の危険と隣り合わせで暮らしてきました。特にフクシマ原発事故では、被害が立地自治体に止まらず広範囲の住民の健康・生命・財産を侵害する現実を目の当たりにしました。
原発立地自治体が原発を推進することは、その住民も加害者にしてしまいます。原発立地自治体が廃炉を決断することが政治的責任です。
敦賀半島は、活断層に囲まれており、全ての原発が立地不適な場所に存在しています。関西電力は、老朽化した美浜3号機をも2020年以降に再稼働させる方針ですが、それまでに町議会選挙(18年)、町長選挙(19年)があります。原発廃炉を決定できるチャンスです。
市民と野党の共闘は、国政だけでなく地方政治の場、特に原発立地地域では必要です。原発に反対できる議員を1人でも多くつくり、町長選にも勝てるような状況をつくりたいと思います。
美浜町は、「エネルギービジョン」を策定しました。冒頭には、「原子力との共生を進める」と書かれていますが、中身は、再生可能エネルギーの普及促進なのです。産業の構造転換を図り、再生可能エネルギーの可能性を引き出し、観光や集客につなげることも考えられています。
農林水産業や再生可能エネルギーの普及促進など、美浜の可能性をつぶしてきたのが原発です。しかし、「原発依存のままでは町の将来はない」と、行政も気づき始めています。「ふるさと納税」などを活用しながら財源を確保し、再生可能エネルギーを事業化していけば、美浜町は原発依存から脱却できます。みなさんと一緒に美浜町の可能性を引き出しながら「原発をなくしたい」と思います。