沖縄通信 辺野古新基地建設を許さない

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沖縄県と政権の闘いが本番へ

沖縄戦と朝鮮人強制連行を記録する会 金 治明

3・25埋め立て承認撤回宣言集会

 沖縄県の翁長知事は2月の訪米後、安倍政権が沖縄の民意を無視して辺野古埋め立て作業に着手したことについて、改めて県議会の初心表明で「公約通り辺野古新基地はあらゆる知事権限を行使して阻止する」と決意を述べました。沖縄防衛局は、仲井真前知事と確約した「事前協議」を行わずに工事を強行しています。
 3月25日、「違法な埋め立て工事の即時中止を求める県民集会」(主催:辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議)をキャンプシュアブゲート前で開催しました。集会に先立ち山城博治・平和センター議長が、「抑圧される者が、くじけないで頑張り続ける姿を私たちは発信しよう」と参加者に訴えました。
 海上行動を闘う船長、カヌー隊は、県民集会に集中するために海上行動を中止し、ゲート前に結集しました。私たちは、「ちゅら海壊すな!辺野古大浦湾を殺す汚濁防止の設置を止めよう!」のチラシを配布し、埋め立て阻止の意思を共有しました。参加者は3500名に達し、県民集会は熱気溢れる雰囲気に包まれました。
 翁長知事が紹介されると、大きな拍手が起こりました。知事はウチナグチーを織り交ぜながら沖縄の思いと将来の展望を語り、県民相互の団結を訴え、同集会を新たな闘いの出発の総決起集会に変えました。「承認撤回をしない知事は裏切り者」と批判している人がいますが、このようなことがオール沖縄のほころびを作り、広げ、分断を作りだすことになります。分断よりも団結を。安倍晋三氏の薄ら笑いが目に見えてしまいます。

ゲート前座り込み1000日集会

 沖縄防衛局は、3月31日、「岩礁破粋許可」の期限切れ後も、沖縄県の許可を得ずに工事続行を宣言しました。4月1日からの海上工事は違法となるために、「違法工事阻止!ゲート前座り込み1000日集会」(主催:基地の県内移設に反対する県民会議)が行われました。ゲート前では、3月より辺野古新基地建設阻止議員総行動が再開されています。2月からは「島ぐるみ会議」が、工事車両・資材運搬阻止行動強化を決定し、中南部からの仲間の動員を始めています。
 安倍政権は4月3日、汚濁防止幕をトーンブロックに接続する作業を開始。防衛局は海保に守られながら、ブイ、フロートに囲まれた遠方から作業を始めました。4日には、辺野古崎付近に土岸工事用にテトラポットの枠を搬入。海上では3基のスパット台船が組み立てられ、ボーリング作業を開始したことが確認されました。作業船が長島付近で汚濁防止膜の設置準備作業を始めたので、阻止行動に移り、12名中8名が海保に確保されましたが、残り4名と抗議船で抵抗し、作業を止めました。
 沖縄県水産課は、国の違法工事を監視するために「はやて」1号、2号を辺野古、大浦湾に派遣しています。
 翁長知事は沖縄防衛局に対して工事中止の行政指導を行っていますが、安倍政権は無視し続けているため、沖縄防衛局に対して、(1)工事内容の「事前協議」の実施と協議終了までの工事中断、(2)コンクリートブロックの投下計画に対する変更の経過説明とそれまでの作業中断、(3)海底地形を変更させる行為に関する岩礁破粋許可の取得、の3事案の行政指導に入りました。これから予測される県の対応は、岩礁破粋許可に関する行政指導~警告~告発~埋め立て工事差し止め訴訟・埋め立て承認撤回と、国との裁判闘争に突入するでしょう。
 最初の山場は、土岸工事着手時の4月中旬でしょう。しかし、安倍政権もあらゆる手段を講じて翁長県知事の権限無力化を画策しています。県と安倍政権との闘いは、ナマカラルヤイビンドー(今からが本番だ)に突入しました。

想定される工事の進行勝つ方法は、あきらめないこと

 安倍政権は、法解釈を変えてでも工事を強行しています。臨時制限区域の設定を無視して、フロートで大浦湾の1/3を封鎖しました。海上保安庁(以下海保)は、非暴力、抵抗、不服従、説得活動を基調とするカヌー隊や抗議船に対して、「安全確保」を名目に法的根拠を示すことなく身柄を拘束しています。故意にカヌーを転覆させ、暴力的に海に沈めることさえあります。
 私たちは毅然と振舞い、海保の挑発に乗らず「傷害、公務執行妨害、威力業務妨害、刑特法等」のデッチ上げ弾圧の口実を与えないように阻止、抗議活動を展開しています。海保は、憲法で保障された抗議、表現活動を封殺しているのが現実です。
 沖縄防衛局は、沖縄県との事前協議(工事個所、仕様、用法など)をせずにトーンブロックを投入し、サンゴを破壊しながら汚濁防止膜の設置、ボーリング作業を強行しています。また、設計変更を提出せず工事を進めています。
 3月28日、県は沖縄防衛局に対して、汚濁防止膜の設置に伴うコンクリートブロックの海中への投下工事の中断を指示。31日までに汚濁防止膜の敷設計画に関する資料の提出を求めましたが、防衛局は無視し続け、「全てのトーンブロックを海中に投下した」と発表しました。
 翁長知事は、工事停止訴訟と同時に仮処分裁判をすることで対抗し、さらに「埋め立て承認の撤回」を射程に裁判闘争を準備しています。
 沖縄防衛局は、辺野古新基地本体の工事期間を5年と予定しています。1年目は、護岸工事に続き浚渫工事を開始。2年目は、護岸の内側に県外から搬入した土砂を大量に投下し、埋め立て工事に入る。3年目から、滑走路の建設工事に着手する計画です。新基地建設工事は完成まで10年かかると試算しています。

不当判決には拒否権を!

 知事は、「あらゆる手段をもって辺野古新基地建設を阻止する」と表明しています。当面の課題は、沖縄防衛局の不履行、事前協議の再開、3月末に切れた「岩礁破粋許可」を巡る県と国との攻防です。安倍政権は、県知事権限を奪う「代執行裁判」に打って出るはずです。さらに悪質なのは、知事に対し、辺野古基地建設に費やした費用の「賠償請求裁判」を提訴する、と菅官房長官が言明したことです。
 今後、沖縄県VS安倍政権の訴訟合戦が予測されます。法廷闘争は重要ですが、辺野古新基地建設阻止闘争が敵の土俵である法廷内闘争に引き込まれるのは、安倍政権の三権一体構造を見極めた時に非常に危険とも言えます。今、沖縄は民主主義、地方自治、自己決定権の試練に立たされています。私たちは、安倍政権下の裁判制度に一握りの期待も希望も見出していません。あくまで海上で、ゲート前の現場で、「勝つ方法は、あきらめないこと」を合言葉に、オール沖縄のパワーとオールジャパンの力を信じて、「連帯を求めて力及ばずに倒れる」ことは辞さないが、「力及ばずに倒れる」ことを拒否するの精神で、普天間基地閉鎖、撤去! オスプレイ配備撤回! 辺野古新基地建設阻止!の闘いを非暴力、抵抗、不服従、説得の闘いで勝利しましょう。

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