3・11東京・大阪 東京電力と日本政府は責任を取れ!/脱原発と自然エネルギーは世界の流れ

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東京 東京電力と日本政府は責任を取れ!足下の東京から抗議の渦

3・11を反原発と責任追及の日に! 国家追悼式典反対デモ

 6年目の3・11が来た。東京も福島と同じく原発事故が全く無かったことにされている。事故を全く収束できず、東日本全体に健康被害が広がっても、政府・東電は作業費用を電気料金に上乗せし、黒字を上げている。この6年間は何だったのか。足下の首都圏の人々は、2017年3月11日、あふれる怒りを持って霞ヶ関に集まった。
 まず13時半に日比谷公園に集合し、「原発事故隠蔽・責任放棄の3・11『天皇・皇族出席の追悼式典』反対!一斉黙祷反対!核・原発を止めよう」第6回デモが行われた。
 主催者によると、政府は12年から3・11当日に国立劇場で天皇出席の追悼式典を行い、地震発生の14時46分に役所や学校や街頭液晶ビジョンで全国一斉黙祷を行っている。営団地下鉄や東急電鉄が電車を止めて乗客に黙祷を呼びかけてもいる。だが、地震発生から数十分後の津波による死者も数多いし、被災地では個々別々に個人的祈りや集団追悼を行っている。それを地震発生時間の東京で、首相・天皇出席のもと、日の丸に頭を下げての追悼式典と全国一斉黙祷は、いかにも強引で不自然だ。その狙いは、追悼を利用して国民統合訓練を行い、震災と原発事故を一緒くたにして事故の責任を逃れ、被害の継続を隠すことにある。「天皇の祈り」は8・15戦没式典と同じく責任の所在を隠す力を持つ。その上で安倍は、今年から3・11の記者会見を打ち切った。だからデモは「3・11を反原発と責任追及の日に!」と掲げていた。
 デモ前集会は、山形・茨城・東京・大阪の各地で反原発と反天皇制運動の両方に関わる人々が発言した。昨年11月の天皇代替わり反対デモで右翼の襲撃を受けた時の主催者も「子どもの学校では事故の事を全く話せない。だが、関東への被ばく拡大に驚異を感じる。それを隠蔽する式典や一斉黙祷に反対しよう」と発言。
 デモは、約50人で経産省~中電東京支社~関電東京支社前を「再稼働反対!」コールで通り、右翼の妨害にも負けずに14時46分に東電前に到達。巨大なプラカードに書いた抗議申し入れ文を東電に手渡し、「東電解体!被害者へ賠償!責任果たせ!」とコールをぶつけた。銀座の街でも「全国一斉黙祷反対!安倍・天皇・電力資本・独占資本の原発責任を追及するぞ!」とコールされた。築地の社会教育会館にゴール後、そのまま集会が行われ、「被ばく労働を考えるネットワーク」のなすびさんが、「被ばく労働被害を許さない」と題して福島原発と労働者の切り捨て状況を説明。また反天皇制運動連絡会の天野恵一さんが、「天皇儀礼と原発」と題して原発被害が隠されていく3・11式典や現代日本社会を批判した。

「東京電力は責任果たせ!」東電本店合同抗議

 一方、たんぽぽ舎や経産省前テントひろばが構成する「東電本店合同抗議」は、14時から約550人が東電前に集まった。毎月第一水曜夜の東電抗議を拡大し、神田香織、落合恵子、鎌田慧さんらが抗議のトークをした。合間に歌や踊りをはさみ、賑やかな抗議行動が続いた。双葉町から東京に避難した亀屋幸子さんは、「帰りたいけど帰れない。この責任を東電はどうしてくれる!」と、やり場のない怒りを訴えた。郡山市から川崎に避難した松本徳子さんは、「東電は避難者への住宅提供をちゃんと行い、被ばくの強要をやめるべきだ。原発はもういらない。事故が起きたら私たちのような国内難民がまた生まれる」と発言した。今焦点となっている住宅支援の打ち切り問題について、福島原発被害東京訴訟の原告団長の鴨下祐也さんが「私たちは3月末の追い出し期限が過ぎても家に残って粘る。絶対出て行かない」と決意表明をすると、拍手がわき起こった。
 集会の代表が東電原子力センター所長に申し入れ書を手渡し、所長は「多くの人に迷惑をかけて申し訳ない」とコメントしたが、すぐに退散した。最後に東京から大阪へ避難した「3・11関東からの避難者たち」のメンバーが、「友達が30代で末期大腸がんに冒され、『放射能の影響がある、東電と原発を許さない』と言っている。でも自宅で苦痛にあえぎ東電前には来られない。東電は友達を殺すな!避難をさせろ!費用を出せ!」と激しく訴え、「参加者でも避難をしたい人たちは協力します」と伝えた。参加者は続けてJR新橋駅前に移動し、街頭宣伝集会を開催。福島からの避難者が次々と道行く人へ訴え、チラシを配布した。 また夜は、首相官邸前や国会前で「首都圏反原発連合」が抗議集会を行った。3月20日は、代々木公園で「さようなら原発」大集会も行われた。
 今年と同じ週末だった2012年の3・11は、1万人が国会を包囲した。ところが、今年は参加者が大きく減り、行動も分散している。首都圏の反原発運動は、拡大する棄民化政策を正確に批判していくための議論が必要だ、と感じた。その核心は、東日本全体の放射能汚染を自らの問題に捉え返し、福島の人々とともに被害の告発と避難の要求を行うことではないだろうか。(編集部・園)

大阪 脱原発と自然エネルギーは世界の流れ「我々は必ず勝てる」

さよなら原発 関西アクション 再稼働やめて!核燃サイクル中止!

 大阪では、3月12日、「さよなら原発 関西アクション―再稼働やめて!核燃サイクル中止!」が、中之島公園&中央公会堂で行われた。午前の部では、特別企画として、崎山比早子さん(元放射線医学総合研究所主任研究官)、河合弘之さん(弁護士・映画監督)の講演が行われ、800人が耳を傾けた。
 河合氏は、「原発・核燃サイクルの破綻」と題して、脱原発への戦略を以下のように語った。―再稼働を阻止する方法として、運転差し止め「仮処分」が非常に有力な手段であることがわかってきた。高浜3号機を止めたのも大津地裁の「仮処分」。立地県周辺地域からの「仮処分」だ。なぜなら、「立地県」は経済的利益を得ていて、声を上げにくい。しかし周辺県では、何の利益もないのに放射能だけは飛んでくるという被害者性が強いからだ。
 今後私たちは、再稼働が予想される原発に対し、どんどん「仮処分」をかけていく。伊方原発では、広島、大分、松山に続き、山口地裁岩国支部でも提訴する。安倍首相のお膝元だ。4つのうち1つでも勝てば、原発は止まる。電力会社は4勝全勝でないと負けなのだ。こうして、稼働を減らす闘いを基本に、力強く運動を展開していく。―
 さらに脱原発社会に向けた戦略を次のように語った。
 ―脱原発戦略の核心は、自然エネルギーの開発だ。私が作った第1作映画=「日本と原発」に続いて、「日本と再生 光と風のギガワット作戦」という映画を作った。世界は「脱温暖化」に向けて大きく動いているが、その手段は脱原発と自然エネルギー推進しかない。
 自然エネルギーの建設コストが非常に安くなっている。全世界を見渡すと、太陽光発電と風力発電を合わせた自然エネルギーの設備容量は、既に全原発の2倍に達している。しかも、世界で最も自然エネルギーを推進している国は中国なのだ。同国は、日本の風力発電の30倍、太陽光発電も2~3倍に達している。映画の撮影のために中国に行って話を聞くと、「原発建設は大きくスローダウンし、近く止めるだろう」という。その理由を聞くと、「福島第一原発事故に学んだのだ」と言っていた。アメリカの軍隊ですら、省エネと自然エネルギーによってエネルギー消費を25%減少させている。脱原発と自然エネルギー発展は、世界の大きな流れだから、われわれは必ず勝てる。「私達はかならず勝つ」という自信とともに、再稼働を絶対に止める闘いを頑張ろう。―

帰還政策は棄民政策

 続いて、崎山比早子さんは、「低線量被曝の健康被害」について講演し、20mSv帰還政策を厳しく批判した。
―原発などで働く放射線作業者の累積線量の分布(低線量被曝に関する疫学調査)を見ると、65・4%の労働者の平均累積線量は0・7mSvで、累積線量20mSv以下が83%を占める。つまり、政府の帰還政策は、原発労働者ですら浴びることがない程の放射線区域内に乳幼児も妊婦も帰すという政策だということになる。また原発推進論者である小佐古内閣参謀参与が、抗議の辞任会見で涙ながらに訴えた「20mSvというのはとんでもなく高い量です。自分の子どもをそういう目に遭わせるなんて私は絶対に嫌です」との発言も紹介しながら、帰還政策の不条理を訴えた。
 午後は、本集会とデモ。飯舘村の元酪農家・長谷川健一さん、福島からの避難者・うのさえこさんらが、厳しい実情を報告した。長谷川さんは、「仮設住宅での生活はもう限界。帰還止むなし」としながらも、被害の責任を取ろうとしない東電と政府を痛烈に批判。飯舘村民救済申立団の活動を紹介して、支援を訴えた。
 また、うのさんは、原発事故直後の県外避難に至った経緯を振り返りながら、自主避難者への支援打ち切りを批判。帰還政策の不当性を訴えた。両者に共通するのは、棄民政策への怒りだ。
 集会後、参加者は、御堂筋デモを行い、脱原発への決意を新たにした。(編集部・山田)

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