【連載】被ばくから命を守る人々(2)

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避難者・支援者が福島県庁に対して抗議行動

 

脱被ばく実現ネット やまだちえこ

 11月28日から12月2日にかけて、早朝から福島県庁にて原発事故避難者と支援者が抗議のスタンディングと知事への面会などを求める行動を行い、4日には全国集会とデモを行った。福島県が東京電力福島第1原発事故の放射能被害から身を守るために自主避難した人たちへの住宅無償提供を来年3月で打ち切るという方針に対して、避難者と被災者を支援する「原発事故被害者団体連絡会」などが内堀雅雄知事に方針撤回を直接訴える行動を起こした。
 福島県庁での避難者への県知事や県自民党の態度は酷いものだった。避難者の存在は「福島はもう安全」としたい国と県にとって「原発の被害が見える」一番困る存在であり、県知事は直訴状を持って訪問した避難者の前を素通りするなど、逃げ続けた。
 ある自民党県議は、「勝手に逃げたものが何を言うか」「こういうことをやってもらったら困る」「名刺を渡すのももったいない」などと暴言をはいた。
 12月4日(日)には「自主避難者の住宅無償提供継続を求める4団体共同全国集会in福島」、「原発事故被害者を切り捨てるな!」の集会とデモが行われ、全国から約120名が参加した。
 4団体は原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)・原発被害者訴訟原告団全国連絡会・避難住宅問題連絡会・「避難の権利」を求める全国避難者の会脱被ばく実現ネットで構成されている。
 4日の集会前に福島駅東口で地元のボランティアと一緒にチラシ配布をした。チラシの受け取りは大変良く、「がんばって」などの声もあった。

分断を越えて

「『避難の権利』を求める全国避難者の会」の中手さん、「避難住宅問題連絡会」の鴨下さん、「子ども脱被ばく裁判原告・きびたきの会」の松本さん、「原発賠償京都訴訟原告団」の福島さんはじめ、集会での避難者の皆さんの訴えには原発事故以来、国や福島県の政策により理不尽な苦難を押し付けられ続けていることの悔しさ、苦しさ、悲しさ、怒りが満ちていた。
 福島市に住んでいて北海道に避難している中手さん(「避難の権利」を求める全国避難者の会)が、「避難は生きる権利」と、事故後に広く避難のよびかけをしたこと。現在、悔しい気持ちを持ちながら帰還を選ばざるを得ない仲間がいると報告。鴨下さん(避難住宅問題連絡会)は、「原発被害を見える化しているのは避難者の存在だ」「国や県は個別対応を強調している、私たちは団結していこう」「絶対に(住宅を)出ていかない」と力強く話した。
 郡山から川崎に避難している松本さんは、「帰りたい」でも「帰れない、帰らない」という涙のあと、「住宅費用さえ出ない避難者もたくさんいる」「福島市で交流会をしたが、今住んでいる人も健康に大変不安を持ち、本当は避難したいと話していた」「声を出せないでいる人たちのためにも頑張る」と、キッと前を向いた。
 福島敦子さん(原発賠償京都訴訟原告団)は、「私たちがすごすごと帰ったら、保養さえなしにされてしまう」「今日は福島の皆さんが立ち上がってくれたうれしい日」「私は絶対に出ていかない。なぜ出ていかないんだと聞かれたら、福島が出ていかない限りは私も出ていかないと言ってくれ」と結んだ。
 福島に住んでいる人、避難した人という立場から複雑な気持ちも存在するだろうが分断するのが国や県のやり方。
4団体が団結して自主避難者の住宅補償打ち切りに反対する集会・デモを開いたことは、本当に画期的なことだ。
 このあと、参加者は福島駅前などをまわり、県庁までの3・5キロをデモ行進して歩いた。デモでは、迫力の太鼓、鉦、笛の切腹ピストルズを先頭に「被害者を切り捨てるな! 住まいを奪うな!」と声をあげた。お店や家から出て来た人もいてチラシを受け取ったり、「がんばって!」「ありがとう」などと声を交わした。
 4団体は、この行動を新たな一歩として、これからが正念場。2月頃にも大きな行動を起こす予定とのこと。ぜひ参加を!!
 お腹に響く太鼓と鉦、笛の切腹ピストルズ、圧巻です。

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