靖国を再び戦争遂行の精神的支柱にさせない

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安倍首相の靖国神社参拝違憲訴訟・関西

 9月14日、大阪地裁にて「安倍首相の靖国神社参拝違憲訴訟」控訴審第1回弁論が行われた。
 2013年12月26日、安倍晋三氏(被告)が内閣総理大臣として靖国神社を参拝し、靖国神社(被告)が安倍氏の参拝を積極的に受け入れたことをめぐって、原告のもつ(1)内心の自由形成、信教の自由確保の権利、(2)祭祀に関する自己決定権、(3)平和的生存権、などが侵害され、精神的損害を受けたとして、安倍氏、靖国神社に対して民法709条の損害賠償請求、国に対して国家賠償請求を行い、安倍氏・靖国神社に対して参拝をしない/受け入れないことを求めた事件の控訴審だ。
 本訴訟第1審判決(1月24日)では、(1)人が神社に参拝する行為は他人に対して圧迫を加えるものではない(2006年最高裁判決を引用)、(2)小泉元首相の靖国参拝に対し、福岡高裁が違憲判決を下したことに関連して、「違憲であると判断したとしても、国民の権利意識の変化などによって裁判所の判断が変わることもあり得るから、法的に保護される利益とならない」、(3)平和的生存権として保障すべき権利、自由が現時点で具体的権利性を帯びるものとなっているかは疑問であり、裁判所に対して損害賠償や差止めを求めることはできない、としている。

靖国を感情動員の道具にさせない

 本控訴審の意見陳述では、原判決に対し、「内閣総理大臣の職務にあるものを人一般にすり替えた判断であり、承服し難い論理」だということや、「第2次安倍政権が秘密保護法強行採決、集団的自衛権行使の閣議決定、日米安保ガイドライン改訂など、戦争のできる国づくりへと向かっていることは明らかであり、靖国神社を再び戦争遂行の精神的支柱にさせない」ことが述べられた。
 また、「靖国参拝は国内問題にとどまらず、東アジア諸国やアメリカとの関係を悪化させるなど世界的な政治問題である」こと、「国民の権利意識の変動等によって裁判所の判断が変わるということは、裁判官としての役割を放棄している」ことも提起されている。
 本控訴審では非常に多くの人々が駆けつけ、傍聴参加できなかった人が続出した。裁判の今後に注視したい。(編集部・ラボルテ)

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