労働者の街をつぶすな!!
「釜ヶ崎解体=労働者の街つぶしを許さない」 9月13日、釜ヶ崎・三角公園にて「南海電車高架下へのセンター仮移転反対」の集会・デモが開催された。主催は釜ヶ崎公民権運動。あいりん職安や西成労働福祉センターなどが入る「あいりん総合センター」では施設の老朽化問題が浮上し、解体・仮移転が進められている。2023年の建て替え完了までの仮移転先として、国・大阪府による「南海電車の高架下仮移転」が計画されている。
「解体」を目的とした移転計画
計画に対し、同主催団体からは(1)移転先高架の築年数が80年前であり、46年前に立てられたセンターよりも古く、国も南海電鉄側も安全性について答えていないこと、(2)騒音問題を抱えることになること、(3)四角公園で続けられている炊き出しは、雨天時にはセンター1階で行われているが、高架下の限られたスペースで継続が可能なのか、(4)現在のセンター敷地の北側に商業施設を、南側にあいりん職安と西成労働福祉センターを設置することの事実上の縮小、に対する批判が上がっている。
デモ終了後、南海電鉄本社に対して「賃貸契約をしない」ことの申し入れが行われたものの、南海電鉄側は「受け取りのみ」の対応に終始した。
釜ヶ崎公民権運動で活動する大谷隆夫さん(釜ヶ崎医療連代表)は以下のようにコメントした。 (編集部)
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―まず、施設の建て替えには、一般的に「建て替え後の施設イメージ」などが公開されるのが当然ですが、公開されていません。また、コストの面からいっても、学校の耐震補強で用いられる「鉄骨のX字張り」などを用いて現センター改修を行うほうが望ましいのではないでしょうか。さらに、相談を受ける役所の仮庁舎を高架下に移すという発想もほかの行政機関ではありえないことで「釜ヶ崎だから」という眼差しがあるでしょう。
センター仮移転・建て替え問題は、釜ヶ崎再開発の一環であり、釜のシンボルであるセンターを潰すことにあります。いま、センターには常時100人を超える労働者が身を寄せています。釜ヶ崎解体=労働者の街つぶしの動きに、これからも抗議の声を上げ続けていきます。