6月8日(土)13:30開場 14:00~16:30
会場:アジア文化会館 研修室129(〒113-8642 東京都文京区本駒込2-12-13 アジア文化会館(ABK))
資料代¥1000
(講師)中内啓光(東京大学医学科研究所・特任教授)
(パネルデスカッション)中内啓光/田中智彦(東京医科歯科大学准教授)
司会:島薗 進(上智大学教授・東京大学名誉教授)
政府の総合科学技術・イノベーション会議の生命倫理専門調査会は、2018年10月26日に動物とヒトの細胞を混ぜた「動物性集合胚」を動物の子宮に移植して産ませ、ヒトの臓器を持つ動物を作る研究を条件付きで認めました。 今年の春にも動物の体内でヒトの移植用臓器を作る研究や、ヒト臓器を持つ動物で病気を再現し、創薬を目指す研究を解禁されます。動物の胚(受精卵)にヒトの臓器になるiPS細胞を注入して作るというのです。ヒトと動物の区別があいまいな生物が人間によって生み出されて行くのです。
今の臓器移植は、提供される臓器との免疫拒否反応や提供臓器の不足という問題がありますが、この技術を使えば、これらの問題が克服できると期待されています。しかし、人間の細胞を含む 動物を生み出し、それを利用することは、これまで維持されてきた人間の倫理性を越えるものではないでしょうか。人間の細胞や臓器をもった動物(たとえばブタ)を生むことも許されるのでしょうか。これらは動物のいのちを道具や材料のように用いてはならないという倫理規範を逸脱してはいないでしょうか。こうした問題について、科学者や専門家や官僚だけではなく、市民も加わり市民社会の問題として議論していく必要があるのではないでしょうか。「動物性集合胚」について専門の東京大学医学科研究所の中内啓光特任教授にご講演をお願いしました。動物性集合胚とは何かを知り、どこまでこの技術を許容できるか皆さんと議論したいと思います。
主催:ゲノム問題検討会議
連絡:神野玲子 E-mail:jreikochan@yahoo.co.jp 携帯番号:090-2669-0413