【カタルーニャ 独立運動】空港占拠で抗議する市民

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スペイン最高裁 活動家9人に13年の禁固刑 寄稿 ジョルディ・ウリオラ(ドキュメンタリー作家・バルセロナ在住)

 2010年以来、カタルーニャ自治州政府は、大多数の市民の要求を受けて投票による自決権行使を目指し、スペイン中央政府との交渉を試みてきた。対話を拒み続ける中央政府に圧力をかけるため、2017年には一方的に投票を計画したものの、対話を求める姿勢は崩さなかった。  

この投票を阻止するため、中央政府は警官3700人を投入したが、民衆は非暴力的不服従で応じた。警察の介入は1000人を越す負傷者を出したものの、200万人以上が投票し独立賛成は90・18%に達した。  

この結果を受けて州政府は、中央政府の合意の下での投票実施に向けた交渉を求めたが、スペイン政府からの回答は、ベルギー亡命に成功した当時の州首相プッチダモン他数名を除く、カタルーニャ政府メンバー全員の投獄であった。  

10月14日、スペイン最高裁が政治家7人と活動家2人に9年から13年の禁固刑を下したとき、すでにスペイン政府は2000人以上の治安維持部隊をカタルーニャに配置していた。判決に対する抗議のために何千人もの市民がバルセロナ空港を平和的に占拠し、150余りのフライトがキャンセルとなった。  

並行してカタルーニャやスペイン各地で呼びかけられた数々のデモは、いつものように全く平和的なものであった。ところが日没後、9年間で初めて警察との衝突が発生する。うんざりした独立派やカタルーニャと連帯する反体制派の若者か、あるいは覆面警官が起こしたのかは不明だが、警察に向けられた小規模な挑発行為だった。  

警察車両がデモ参加者を威嚇的に追跡し2人をはねると、大量にゴム弾を発射した。こうした流れのなか、デモ参加者は警察車両の突入から身を護るために、ゴミ用コンテナに火を点けた。街のあちこちから火の手が上がる衝撃的な画像がテレビを通じて放映されて、スペイン政府は国家安全保障法の適用に言及し始めた。  

自決権求めるゼネスト 非暴力不服従行動は続く

度重なる屈辱や暴力に飽き飽きした若者が、怒りを爆発させるときがくること、さらには、大規模な警察官派遣がスペイン全土から反ファシズムのグループを引き寄せることは、予測可能だった。この騒乱は、カタルーニャとスペインの対立に世界が目を向けるのに役立った一方で、中央政府によるカタルーニャ独立思想の非合法化に有利に働く可能性もある。  

カタルーニャの独立運動は、1968年のキング牧師の行進を手本に、全土からバルセロナまで6つの隊が3日間かけて歩くという感動的なイニシアティブによって新たなスタートを切っている。 

10月18日、判決に反対するゼネストによって、機能麻痺に陥ったバルセロナで、各地から集まったデモ隊が合流したのだ。スペイン政府は、民主的な解決策ではなく弾圧的な手法を取るために、独立運動の非合法化を試みている。しかし、自決権行使が可能となるまで、大規模な非暴力の不服従行動は続くであろう。

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