「光復香港・時代革命」訴えて9・29市民連帯デモ
9月29日午後、札幌で2時間にわたって香港市民連帯のデモ・集会が行われた。香港や数カ国の仲間を含めて30人以上が参加し、札幌の中国領事館へ向かった。行動は怒りと楽しさのあふれるものとなった。デモでは、広東語と日本語の二言語でスローガンを叫んだ。「光復香港、時代革命」「香港加油、香港がんばれ」。香港で抵抗歌として歌われている「願栄光帰香港」を日本語バージョンで歌った。
前週まで香港現地で闘っていた香港人青年が札幌に留学することになり、現地を心配しながら参加。労働者党のメンバーは、中国共産党指導部を厳しく批判し、真にマルクス主義を学ぶことを訴えた。北海道の原発立地村である泊村に移住して活動する大先輩は、「このエネルギーを沖縄支援にも!」と望んでいる。彼は日中友好協会会員でもある。ある右翼労働者は、この問題にイデオロギーは関係ないと言って参加し
対応分かれる左翼
日本共産党と民青同盟は、98年の日中共産党の両党合意に明記された内部問題への相互不干渉を理由として、党員・同盟員をいっさい参加させなかった。あるレーニン主義グループは、香港問題は複雑で十分な内部討論を行わない限り方針を出せないとした。革マル派は「闘う香港人民に対する習近平政権の武力弾圧を許すな!」という声明を北海道大学構内に張り出したが、街頭行動は行っていない。中国反体制左派毛沢東派は、香港特区政府を支持している。左翼エスペラント運動のヨーロッパのメンバーの少なくとも半数は、態度を決めかねている。
グローバリズムが不可避的に人民にもたらす二大矛盾は、不断の格差拡大であり、自己決定権の剥奪である。前者に比べて後者に対する闘いは、労働者階級のイニシアチブが発揮されにくいことを認識しなければならない。日本における沖縄闘争・反原発闘争も、いまだに労働者のゼネストは実現していない。そしてトランプ政権のような国家主義が、グローバリズムの対抗者として現れている。
だから、香港の闘いのブルジョア性の汚濁がなくなるのを100年待っても、自然にプロレタリア的になるわけではない。香港の労働者のゼネストと労働者評議会による香港経済の自主管理めざして、世界の労働者の支援が必要だ。それは大陸中国の労働者の心を揺さぶるだろう。早すぎたパリコミューンを全力で擁護した革命家のように、早すぎた香港の決起を全力で支援しようではないか。
香港・台湾・韓国 アジア革命の展望
今現在データがないので正確なことはわからないが、全世界数十カ所で中国政府への抗議行動が行われた。これは、十分とは言えないまでも、中国政府の直接の介入に対するひとつの抑止力となる。この国際行動は、主要には世界中に展開する香港人ネットワーク・香港人コミュティーに依拠するもので、彼らの主たる動機は香港人ナショナリズムだ。
香港人は、香港での経験で、常にスパイやそれによる写真撮影に悩まされてきた。日本人や特に大陸中国人と行動を共にすることは、危険をともなう。一方、大陸中国人は、香港人以上に日本での活動は困難だ。今後、香港人や大陸中国人との信頼関係を慎重に構築しながら、街頭行動は別個に行う必要がある。次の国際行動は日本人の部隊で闘う。
香港革命の勝利条件は、香港の労働者・市民・学生の団結、国際的な支援闘争、最も困難な大陸中国の労働者の決起だ。我々は大陸中国への工作を地道に続けながら、中国の在外公館への圧力を強めなければならない。そして、可能な限り香港の労働者・市民・学生との交流と討論を行わなければならない。必要ならば香港へ渡航すべきである。
そして、香港・台湾・韓国の労働者・闘う仲間と直ちにアジア革命の真剣な討論を開始することだ。香港の闘いは、中国という特殊なグローバリズムに反対する自己決定権の闘いだ。それは、香港の労働者階級の力によって反資本主義の闘いに発展する可能性がある。
10月1日、中国国慶節の日、18歳の高校生が警官の胸を狙った至近弾で重傷を負った。一時重体となり心配されたが、容態は安定していると伝えられている。次の日、彼の高校の前では数百人の在校生・卒業生が集まって、彼の無事を願い警察への抗議を行った。
香港市民の5大要求のうち、「独立調査委員会の設置及び武力を乱用した警察官の責任追及」「暴動と認定したことの撤回」「デモに参加し逮捕された市民の釈放」などは警察に関することであり、香港自前の唯一の武装力である香港警察を人民の管理に置くことを香港市民がいかに重要視しているかを表している。これら酷い弾圧と市民への無差別な暴力によって、警察部隊の革命への参加の道は狭隘になるばかりだ。警察部隊は中国派警察官僚を逮捕・拘禁し、政治警察を解体し、すべての市民を釈放し、市民軍へ合流すべきだ。
万が一中国政府の直接の介入があった場合には、ただちに世界に展開する中国の在外公館を労働者・人民の力で包囲し、××しよう!