編集部近くの郵便局の一番目立つ窓口で、『アパホテル』のレトルトカレーが売られていた。アパは南京大虐殺を否定する本を客室に置き、経営者の極右思想がSNSを通して世界中から批判された会社だ。しかもHPで「虐殺はなかったと理論的に証明されている。本の撤去はしない」と開き直っている。また、公共機関である郵便局窓口で、いち民間企業の商品を売っているなど初めて見た。郵便局と右翼企業が露骨な提携を始めたのだ。二重に問題だ。
そこで窓口職員に上記の問題を説明し、「撤去してほしい」と伝えたところ、2週間後に行ったら撤去されており、職員も「抗議が理由だ」と言っていた。経営上層部の支持で一律に置いたのだろう。日本社会は酷くなる一方だが、おかしいと思ったらちゃんと言えば変わる。うれしい小さな前進だった。 (園)