「部落はこわい」と偏見で生きてきた人が、狭山を知って、変わっていった。 ――石川早智子
「第2回狭山事件の再審を実現しよう市民のつどいin関西 報告集 獄友 えん罪に抗う トークセッション―それでもボクらはやっていない―」では、映画「獄友(ごくとも)」の監督、金聖雄さんと、映画に出演した「冤罪被害者」のうち、石川一雄さん、桜井昌司さん、菅家利和さん、そして、石川一雄さんのパートナー、石川早智子さんらが、映画や事件について話す。
「布川事件」に巻き込まれ、2011年に無罪となった桜井昌司さんは、映画は狭山事件や袴田事件の理不尽さ、無罪となった桜井さん、菅家さんの思いが描かれていると絶賛。 無実の人に犯罪の汚名を着せる権力の汚さや司法の不正を正すため、映画を製作した監督の金さんは、映画作りを通して〈司法の至らなさ〉を実感するとともに、冤罪被害者の方たちが理不尽な目に遭いながらも、前向きに生きていることに人間的魅力を感じたと言う。
また、登壇者の部落開放同盟 狭山中央闘争本部事務局次長の安田聡さんは、被差別部落への偏見に基づく捜査や報道、犯人はあの部落の人だ、という住民の差別意識が狭山事件における冤罪を作り上げたと指摘する。
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