老朽原発うごかす関電
福島は、原発過酷事故から9年目を迎えましたが、いまだ多くの被災者が故郷を失ったままです。政府は避難者に対し、福島原発事故は終息したかのように、半ば強制的な帰還を求め、帰還しなければ住宅補償を打ち切るという暴挙に出ています。しかし、線量が高い地域に戻る人はわずかで、生活基盤が避難先に移ってしまった人もいます。
まだ事故原子炉内部の全容はつかめず、汚染水は垂れ流しです。汚染土壌の公共事業や農地醸成への再利用、子どもたちへの「放射線は怖くない」と教え込まんばかりの教育読本押し付けなど、誰も原発事故の責任をとらないままに、人の命と尊厳を蹂躙し続けています。
それでも、関電は44年越えとなる高浜原発1・2号機と、43年超えになる美浜3号機を再稼働しようとしています。原発は、老朽化すると重大事故の確率が急増します。「例外中の例外」であったはずの40年超え運転を許せば、既存の原発すべての60年運転への道を開くことになりかねません。
「反対」多い 地元の声
原発立地地域で再稼働反対のチラシを配りながら、住民の方と話し、多くの声を聞きましたが、「国策だからと今まで協力してきたが、40年超えの運転は許さない」という声が圧倒的でした。この民意を真摯に受け止めるべきです。
3月24日、高浜現地で、大集会とデモが「原発うごかすな! 実行委員会@関西・福井」の主催で実施されました。次は関西で、関電本店を完全に包囲する「5/19老朽原発うごかすな! 関電包囲全国集会」を成功させ、果敢な御堂筋デモを貫徹し、原発全廃へ向けて大きな飛躍を勝ち取りましょう。なお、5/19集会には、すでに850を超える団体、個人のご賛同をいただいています。