老朽原発動かすな! 高浜全国集会に参加して
月24日、「高浜老朽原発再稼動反対 全国集会」が開かれた。(主催:原発動かすな!実行委員会@関西・福井)高浜原発ゲート前に結集し、「原発は人間の手に負えない危険な装置だ。ひとたび事故が起これば取り返しがつかない。再稼働してはならない」と申し入れた。午後から高浜区民センターで行われた集会では、諸団体が取り組みと意気込みをアピールし、高浜町内をデモ行進した。東京と大阪からの参加者の感想を掲載する。 (編集部)
人々のつながりは廃炉への希望 東京・青山晴江(再稼働阻止全国ネットワーク・ たんぽぽ舎ボランティア)
京都から用意されたバスは満席で、初めて高浜に行く女性たちも多かった。原発正門前の赤い新しい橋とトンネルは避難用に作られたらしいが、爆発の危険ありと証明してるようなものだ。すぐ目の前で、老朽1・2号機が再稼働準備のため足場を組んで大工事中。これが廃炉作業であれば救いがあるのに。
全国各地から220人が参集。木原壮林さんの「老朽原発動かすな!の断固とした決意を示したい。京都駅まで60キロメートル、大事故が起きれば関西圏500万人が永遠に故郷をなくす。第二のフクシマを作ってはならない」という挨拶後、見晴台からゲート前までデモ、関電に申入れ書を提出。
午後、高浜町文化会館の集会・デモには、350人が参加。名古屋の老朽原発廃炉訴訟、地元高浜町の「老朽1・2号機は動かさないでほしい」という声、敦賀原発の廃炉作業中での被ばくの危険性、「再稼働に巨額な費用をかけているが、作業員の被ばく補償の費用はない」などの印象に残るスピーチが多かった。市町村・県境を越える関西の広範囲の人々のつながりは、権力者にとっては脅威であり、私たちにとっては希望である。若狭の海辺、原発現地の町の夕暮れに「原発動かすな!」のシュプレヒコールが響き渡った。
自然と暮らす生き物のために 大阪・大西ゆみ(ミフィー)
小学生のときに一度だけ両親と海水浴に訪れた福井県高浜町。若狭の海は青い思い出の場所でした。福島原発事故の後、犠牲になった動物のために反原発行動を始め、高浜を訪れたのは4回目です。
高浜は、のどかな海沿いの田舎町。思い出に浸りながら海を眺め、寒い中でもサーフィンをする人たちの群れが見えなくなり、不気味な原子力発電所が見えてくると、現実に引き戻されました。私たちのグループは途中の渋滞と警察の検問で少し遅れ、他の参加者たちは歩き出していました。あわてて、いつもの「原発廃炉」のプラカードを掲げて、ついていきました。デモ隊の人数以上の警察・公安の数、数、数。若い男女の警察官が口うるさくデモ隊を指示するのに嫌悪感をもちました。
私はイギリスで反原発、チベット解放、反捕鯨などのデモに参加しましたが、これほど大勢の警察がデモ隊に干渉することなどありませんでした。もちろん、大阪をはじめ各地でも参加していますが、福井県の高浜ゲート前では特に威圧を感じました。
警察官3人が車の上に作られた籠のような物(ローマ法王の乗るような)からデモ隊を見下ろしながら誘導し、支持を与えるなど、民主主義から程遠い光景です。住宅の壁には安倍首相のポスターが恥じもなく貼られていました。誰が自分をいじめる人を支持するのか? 短い1度目のデモの後、ゲート前での抗議行動に続き、関西電力への申し入れ書を渡す4人が刑務所の門のようなゲート前で全文を読み上げました。八木会長は読むんだろうか?
高浜の文化会館や公民館、図書館はモダン。原発の金だろうか。集会後、高浜の町をデモ隊が行進。静かな街中に2匹のエルモと「原発反対」の声を上げ、地元の人々を代弁するよう叫びました。地元の人は外に出て手を振ったり、お辞儀をしたり微笑んでいました。
自分の住む町に原発が14基もあったら? 引越す? 反対と叫ぶ? 原発で本当に町は潤っているの? 原発があろうがなかろうが人々の暮らしは続く。けど、事故が起これば汚れた灰の下で福島のように時間が止まる。原発を許したら、自然と暮らす生き物が絶滅する! だから私は叫び続ける。No Nukes!
原発絶対反対! 反対し続けようとまた新たな気持ちになりました。