辺野古新基地建設に伴う、埋め立ての賛否を問う県民投票で、県議会は「賛成」「反対」に「どちらでもない」を加える条例改正案を可決した。ただし全会一致ではない。自主投票を決めた自民党内から、5人の反対が出た▼もともと自民党は「やむをえない」「反対」「どちらでもない」の3択案を出したのだそうだ。本心は反対なんだけれど、諸般の事情を考えればやむをえないじゃないか。堂々と賛成を主張するよりもずっとハードルが下がる。もし「どちらでもない」と「やむをえない」とで過半数を占めたら、どう受け止めたらいいのか▼アベと菅は、ひたすら強権的に非妥協的に物事をすすめている。沖縄の基地問題だけではないが、特に沖縄はそうだ。差別意識を隠そうともしない。県民に「やむをえない」という気にさせることこそが彼らのネライである▼ところが日ロ交渉では、ロシア側に沖縄問題を逆手にとられている。県民の反対に対してあれほど強硬な姿勢をとっているのは、よほどアメリカに首ねっこを抑えられているに違いない。歯舞、色丹に米軍基地を作られたらたまったものではない。ざまあ見ろだ。日韓関係にしてもそう。よその国の人たちは「やむをえない」なんて言ってくれない。(や)