【兵庫県警に損害賠償請求】新聞社のガサイレは違法! 11・28第1回公判

権力のレッテル張りで家宅捜索続くこの国賠訴訟で歯止めを!(次回・・ 2月6日)

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 11月28日、人民新聞社の国賠訴訟の初公判が大阪地裁で行われた。昨年11月の不当逮捕で押収された編集長の携帯電話と人民新聞社の名簿はいまだに押収されたままだ。押収品は、公訴が提起された昨年12月11日以降は留置の必要がなく、還付しなければならない。異常な弾圧が続いている。

 朝9時から、情宣と入場行進を行った。10時の開廷後、大川・弁護士の弁論、山田編集長の意見陳述(下に要約掲載)と続いた。

 終了後の弁護士会館報告会では、両弁護士が訴状趣旨を説明。「連帯労組」「統一共産同」と拡大する不当逮捕・家宅捜索を止めるためにも必ず勝とう、と力強く訴えた。

 また今年は新聞創刊50周年でもあり、新聞社は弾圧との闘いの歴史でもあった。80年代には家宅捜索に最初の国賠訴訟も行ったが敗訴した。山田編集長は「今回は『またいつもの弾圧だ』で済ませずに、歯止めをかけることが必要だと話し合って提訴した」と話した。

 次に津林前編集長が過去の弾圧や捜索を報告した。

 「1977年の『ダッカ事件』で新聞社が家宅捜索を受けたが、当時日本赤軍の『5・30声明』を載せていた。それは内容に共感し意義を感じたからであり、考えを掲載することと組織的関わりがあるかどうかは別だ。だが警察は当時から全て一緒くたに捜索してきた。

 さらに今回の家宅捜索が当時と決定的に異なるのは、日本赤軍がすでに解散したのに新聞社とこじつけたことだ。『テロや過激派と関係がある』とレッテル張りして自由を抑え込む権力の動きが、特に安倍政権以降加速している。今回の国賠訴訟で流れを変えたい」と訴えた。 

 次回裁判は、2019年2月6日(水)13時半~大阪地裁202大法廷、12時半から地裁正門前アピールです。ぜひ多くの参加をお願いします。

 山田編集長の弾圧控訴審・判決は12月11日(火)14時、大阪高裁正門前に集合です。全員でアピール・入廷をするので、必ず14時に集合をお願いします。判決は15時に201号法廷、終了後に弁護士会館で報告会です。 (編集部)

【編集長意見陳述(要約)】ガサイレは、左翼メディアへの言論弾圧だ

 検察は、逮捕から半年が経とうとしているにもかかわらず、いまだに私の携帯電話と人民新聞社の読者名簿が入ったUSBメモリーを奪い去ったまま返却していません。携帯電話については、ロック解除できない、読者名簿については暗号解読ができないなどと言い訳をしています。意味のない嫌がらせはすぐさまやめて、即時返却を要求します。

 兵庫県警は、人民新聞社への家宅捜索の際、大量の警察官をこれ見よがしにビルの周囲に配備し、ビル居住者への検問まで行いました。編集部のパソコンを全部持ち去り、読者名簿まで押収しています。これは、私の刑事事件にかこつけて新聞発行機能の破壊を狙った言論弾圧であり、許せません。

 今回の家宅捜索は、人民新聞社に大きな損害を与えました。人民新聞は、昨年8月に茨木市に移転し、新しく入居したところでした。兵庫県警は、家宅捜索にかこつけて、制服警官をビルの入口に立たせて、出入りする住民の検問を行ったのです。

 さらに深刻なのは、パソコンをすべて奪い去ったことです。新聞発行にとって、データが蓄積されたパソコンの喪失は、致命的です。新聞発行が滞るのは必至で、留置所でこの事実を聞いた私の脳裏には、「人民新聞休刊」の文字が浮かびました。

 幸いパソコンに詳しい友人たちが徹夜作業で応急措置的にデータを回復し、なんとか新聞を発行し続けました。残ったメンバーの頑張りや、長年人民新聞を支えてきた人たちが、物心両面で支えてくれましたが、兵庫県警の家宅捜索は、明らかに必要性を逸脱した捜索・押収であり、違法な捜査です。

 人民新聞を購読している読者の個人情報は絶対に守らなければならないと思い、対策を講じてきましたが、兵庫県警が、読者名簿を奪い去りました。私と人民新聞編集部は、読者の個人情報を守れなかったことで、その信用を大きく失墜しました。検察が、私の刑事裁判1審で提出した証拠の主要部分は、既に8月段階で捜査を終えています。銀行口座に関する捜査は逮捕時点で完全に終えており、家宅捜索は全く必要性がありません。

警察の暴走に歯止めを

 私の逮捕と新聞社への家宅捜索は、「左翼メディアに対する言論弾圧だ」として、1カ月も経たないうちに500名が抗議署名に賛同してくれました。新聞読者の拡大にもつながりました。大手活字メディアが衰退していくなか、人民新聞読者は逮捕以前に比べて大きく増加し、執筆者・協力者は飛躍的とも言える増加を見せています。警察・検察への抗議は、「人民新聞を守れ」という声となり、読者が拡大したのです。

 人民新聞社は、兵庫県に297万1260円の損害賠償を請求しました。しかし、一時的に発行危機に陥り、大混乱を強いられたこと、そして50年間人民新聞を発刊し維持するために投入された労力や資金を考えれば、お金には換えられない損害となっています。今回の損害賠償請求は、金銭の問題ではなく、言論機関に対する刑事弾圧への反撃であることを強調しておきます。

 裁判官は、兵庫県警による家宅捜索の違法性を認定して暴走に歯止めをかけるべきです。

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