中間選挙は民主党が下院の過半数を3議席上回る勝利を得て、「青い津波」を起こしたと大騒ぎしている。
しかし、忘れてならないのは、「小文字の民主党員」と言われる社会主義者、女性、有色人、労働者など進歩派の当選と、幾つかの州で選挙資格が改善されて刑期を終えた重犯罪者や執行猶予者が投票できることになったおかげで、かなりの数の黒人が投票できたこと、そしてトランプ政権誕生以来多くの庶民が集会やデモや討論に参加して、草の根運動を形成してきたことが、今回の民主党勝利になったことだ。(翻訳・編集部 脇浜)
共和党支配を覆した草の根運動
トランプの金権政治や人種差別政治に対する2年間にわたる草の根運動が、中間選挙で、共和党の下院支配を覆した。同時に、下院の主流となる民主党に対し、進歩的人士、労働者階級、社会的マイノリティ、地球環境保護活動家の諸要求に注意を払えという圧力になった。「これは人民の波だ」とピープルズ・アクションの指導者ゲールが宣言した。
「トランプ政府誕生以来、人民行動が根付いた。社会運動をやったことがない数百万人の人々が社会的議論に参加し、集会やデモやコミュニティ協議会に姿を現した。その力がトランプの人種差別、金持ち優遇、国民分裂政策にノーを、ヘルスケア、賃金、人種平等、環境保護にイエスを表明したから、中間選挙に勝ったのだ」。
投票日の朝、進歩的変革運動委員会(PCCC)は、人為的原因による気候変動危機、営利医療制度がもたらす悲惨、一部の超富裕層に奉仕する経済が米国社会を壊していることを指摘。「政治の中心を腐敗させる企業に挑戦できない、小手先だけのテクノクラート的部分的改良ではもう間に合わない」という声明を出した。