陸自ミサイル部隊新基地建設工事を止める!
宮古島が戦場になることも、戦争の最前線基地にされることも、私たちは拒否する!
まず、人民新聞にかけられている弾圧―山田編集長の不当逮捕・勾留に、怒りを持って強く抗議します! 最も果敢に闘う市民のための新聞であるからこそ、確固と貫かれている反権力のその姿勢が、権力側にとっては怖れであり、その怖れが弾圧を引き起こしているのでしょう。
この弾圧は、表現の自由の侵害であり、反戦・反権力の闘いへの攻撃です。
山田さんが解放されるまで、共に闘っていきましょう!
まだ沖縄全域の政治課題にならず
さて、約1年ぶりの宮古島からの報告であるが、前回は、建設工事の強行される以前であり、1年前の宮古島市長選挙の直後であった。僅差で基地推進の現職市長に敗れたことは、かえすがえすも悔しい結果ではあったが、状況は動いている。私たちは抵抗の歩みを止めることはできない。
3月13日、沖縄防衛局交渉と県知事・県議会への要請行動を、宮古・石垣住民が合同で、沖縄選出の国会議員も6名全員同席のもとで行った。
3月19日には、講演会「陸上ミサイル基地配備で宮古島・命の水と暮らしはどうなる?」を開催、 講師に、渡久山章・琉球大学名誉教授、同・新城竜一教授(地下水審議会委員)や国際政治学の佐藤学・沖縄大学教授を招いた。
宮古島が地下水の島で、世界でもまれな地形の島であり、基地の建設はやはり、地下水への影響が懸念されることや、トランプ大統領が誕生した米国と日本の政治状況や、米軍内部の問題点など、集まった400名近い市民が熱心に聞いた。
また、8月12日に沖縄島で開催され、4万4千人が参加した「辺野古新基地ノー オスプレイ撤回を!」県民大会には、宮古・石垣島からも参加し、チラシ1万枚を配布した。大会では、僅差で敗れた市長候補であった奥平一夫さんが、陸自配備反対を訴えた。
しかし、「先島」の軍事要塞化、琉球弧の島々のミサイル基地列島化の課題は、まだまだ沖縄県全域の政治課題になっていない。
オール沖縄の今の県政の県議会与党でも、「自衛隊配備反対」の決議すら上げられていないのが現実だ。私たちの要請や抗議行動や、集会開催、チラシ配布など、活動を重ねる状況の一方で、8月、9月と、政府・防衛省の動向の報道が続いた。
『海上保安庁は、宮古島市城辺に射撃訓練施設を整備』『2018年度予算宮古関連260億、用地取得費含まず。警部部隊380名18年度配備 誘導弾(ミサイル)部隊配備は19年度以降』『千代田カントリーゴルフ場は9月24日閉場、千代田の国有化に同意』『保良の採石場に弾薬庫』…。
すでに宮古は「辺野古」状態
そうして10月30日、千代田カントリーゴルフ場での「事前」工事と称する造成工事が始められた。
11月6日、私たちは工事車両出入口ゲート前に幟旗・横断幕を設置し、抗議行動を開始した。市長からも防衛局からも何の説明もなく工事が始められたことに抗議して、ゲートを封鎖。半日工事をストップさせた。宮古警察の警備課の警官が2人やって来たが、防衛局の一方的な工事着工の話をし、穏便にお帰りいただいた。
11月19日、千代田・野原住民への防衛局説明会があったが、十分に回答しない沖縄防衛局への怒号の中で終わった。それがいかにアリバイ作りであったかは、翌日20日、早速の着工式(地鎮祭)を強行したことに現れている。
12月3日、宮古島市民を対象に住民説明会が開催されるも、参加者は少なかった。防衛局職員は私たちの激しい追及に答えることができず、会場から走って逃げ出すという始末。彼らは、「住民への説明会を済ませた」という既成事実だけがほしいのである。
さらに今、私たちの課題として、戦後ずっと野原地区にある空自レーダー基地の最新鋭のレーダーFPS7(2017年換装)から出されている強力な電磁波の問題と、千代田の工事現場内にある御嶽(ウタキ―地域の祈りの場)と文化財(戦跡の壕や古墓)の保存活動がある。
いずれも、何事もなかったかのようにしてしまおうとしている。電磁波による健康被害の調査も対策もしない。貴重な地域の財産である御嶽も文化財も市民に公開もせず、埋めてしまおうとしている市や防衛局を追及している。
12月13日、「ミサイル基地建設工事強行に抗議する宮古島市民集会」を開催。150名の市民が結集した。翌14日には、ゲート前早朝行動に約50名が参加、全員で現場内に突入し、御嶽の森の伐採に抗議した。
沖縄の離島が戦禍に巻き込まれる、また、最前線基地となる、琉球弧の島々へのミサイル基地建設を、今止めなければなりません。すでに、宮古は、「辺野古」状態にあります。多くの皆さんの知恵と力を結集してください!