全国の参加者がゲート前へデモ
関西電力が、3月11日事故7周年や現地住民の不安などお構いなしに、大飯原発再稼働を公表した。再稼働は「13日か14日」と見込まれたため、2日連続で抗議行動が取り組まれた。
初日13日の昼、「塩浜海水浴場・シーサイドファミリーパーク」で100人が集合し、ゲート前に向けてデモ。ゲート前に到着後、主催者の木原壯林さんが関電に「再稼働の中止と原発の全廃」を申し入れ、町内デモに出発した。
翌14日の朝は、おおい町役場に出勤してくる職員にビラを手渡し、おおい町、高浜町に分かれて「アメーバデモ」。「再稼働は午後5時」と伝わり、全員が大飯原発がある大島地区に移動してアメーバデモを継続した。
正午過ぎ、前日と同じ塩浜海水浴場シーサイドファミリーパークに集合。前夜、同地に泊まった人たちに加え、全国各地、関西一円からの抗議者も加わった。
抗議集会では、たんぽぽ舎、「ふるさとを守る高浜・おおいの会」東山幸弘さん、神戸からの参加者らがアピールし、再びゲート前へ「再稼働やめろ」とコールしながらデモに出発。
ゲート前では、主催者が「たとえ動かされようと、原発全廃までとことん闘いぬこう」と挨拶し、各地の人々が次々と「再稼働を止めよう」と発言した。原発立地の住民からは「デモ中に手を振ってくれる人がいて励まされた」などの声が表明された。
だが午後5時、原発構内に出入りしているマスコミから、「原子炉起動」と伝えられ、「原発止めろ!」と怒りのシュプレヒコールが叫ばれた。
最後に実行委員会から、4月22日の関西電力本店前の全国集会と、大飯原発4号機の再稼働反対に全力で結集しようと呼びかけられた。
関電本店前でハンスト
大阪の関電本店前では、若狭現地で長年反対運動を続けてきた中嶌哲演さんが支援者とともにハンガーストライキに突入。申入れ書すら受け取らない強硬な関電に、12日朝から14日夕方まで座り込み、抗議した。 (村上)
京都・東京で避難者賠償訴訟判決国と東電の責任を認める
3月15日、京都地裁で原発賠償京都訴訟の判決が出た。多くの自主避難者を含む初の判決は、国の責任を認め、原告1人あたり約100万円の賠償を認めた。国の責任は昨年の前橋・千葉、翌16日の東京と4連続で認められた。
京都では、3百名の傍聴者と報道が裁判所と報告会場を埋めた。千葉などの高線量地帯からの避難者も賠償認定されたが、宮城の避難者は外された。年1mSv被ばくの健康被害は明確だという弁護団の主張に対し、裁判所は「社会通念上、適切でない」としたからだ。その通念を変えさせること、また少なすぎる賠償額を上げさせることが今後の課題になる。裁判は控訴審に入る。 (園)