辺野古・高江の新基地建設の反対運動で威力業務妨害罪などの罪に問われた沖縄平和運動センターの山城博治議長に対し、14日、那覇地裁は懲役2年、執行猶予3年の判決を言い渡した。
本来罪に問われるべきは、政府の強硬な基地建設と、反対運動への機動隊・海上保安庁の暴力であり、政府に裁判所がお墨付きを与えるものだ。
起訴状は、山城さんが16年1月に辺野古の米軍ゲート前でブロックを積み上げ、資材搬入の業務を妨害し、同8月には高江で2週間のけがを負わせた、同10月には同訓練場の有刺鉄線1本をペンチで切断した、としている。いずれも5カ月もの長期勾留や有罪にされるようなものではない。
だが判決は、「表現の自由を逸脱」する「犯罪行為であって、正当化することはできない」と指摘している。山城議長が公務員に暴行を加えて傷害を負わせたのは「悪質」で、反対運動のリーダー的存在として「主導的役割を果たした」と認定した。運動現場から山城さんらを除外したい政府の思惑を丸ごと反映した不当判決だ。当日は大勢が裁判所前に集まり、弾圧に負けないと気勢を上げた。
4月23日から1週間毎日ゲート前の500人座り込み行動、25日はカヌーで海を埋める大行動が呼びかけられている。(園)