追悼と震災訓練に戦争訓練を浸透 これ以上朝鮮敵視を刷り込むな

尼崎市が1・17震災訓練とミサイル避難訓練を同時開催

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北田万寿夫(尼崎市民・「憲法九条を愛し、全ての核と戦争に反対する阪神ファン有志の会」=『反戦タイガース兵庫』呼びかけ人」)

 「ミサイル避難訓練」は全国に広がっています。兵庫県尼崎市は、政府の要請に忖度したかのように、阪神淡路大震災の「1・17防災訓練」と抱き合せて学校現場での「ミサイル避難訓練」を、市民有志からの反対意見を無視して強行しました。

 市は、6行政区ごとの各当番小学校で「弾道ミサイル避難行動確認訓練」を実施。しかも「1・17を忘れない 地域防災訓練」の冒頭です。1・17は、阪神淡路大震災の犠牲者を弔う大事な日なのです。また、他の小中学校にも同様の訓練を、市教委から校長会を通じて実施させました。 すでに1月12日にも、小田中学校などで「ミサイル発射を想定した訓練と南海トラフ地震を想定した訓練」を実施していました。 地震とごちゃまぜにして、生徒たちを机の下に潜り込ませ、校庭へ避難させています。

 尼崎市HPの「訓練想定」には、次のように書かれています。

 「訓練内容は、(1)1月17日13時20分、X国からミサイルが発射されたと想定。(2)同じく13時半、南海トラフ巨大地震発生と、それに伴う大津波を想定。(3)市内一斉に、災害時の避難合図と同じサイレンや音声を流す」
 HPの「訓練目的」には「今年度は、北朝鮮による弾道ミサイル発射が相次いでいる状況を踏まえ、落下する可能性がある場合の避難行動などを確認する必要がある」と明記しています。「想定」で「X国」とぼかしたのは、批判を恐れての言い逃れです。

 平昌冬季オリンピックを前に、朝鮮半島の南北の対話が再開されたこの時期に、戦争回避の緊張緩和に水を差す「北の脅威」を煽るだけの「ミサイル避難訓練」です。しかも、学校の子どもたちと一緒に訓練したとは!

脅威を煽る訓練は許されない

 自然災害は人間が防ぎようがなく、その避難訓練は大いに意義があります。しかし、ミサイル戦争は人智と外交努力で回避すべきであるのは、憲法9条の精神に則った日本国の責務です。戦争にならないような平和外交にこそ力を注ぐべきです。いたずらに敵愾心と恐怖心をあおるだけの訓練は反対の結果をもたらします。

 戦前市民にさんざん『鬼畜米英』と敵愾心をあおった結果がどうなりましたか。敵を作るのではなく、友好関係を作ることこそ子どもたちに教えるべき平和教育です。

 罪のない在日の方々へも偏見を助長します。関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件を想い起してください。「ミサイル」が飛ぶたびに、在日朝鮮人の子どもたちが嫌がらせを受けています。それゆえに、学校現場にミサイル避難訓練を持ち込むのは有害です。二度と実施しないことを求めます。

自民党議員と右翼の圧力政府に忖度した自治体

 尼崎市の稲村和美市長は、市民運動の中から生まれた「市民派」でした。昨年9月17日に兵庫県西宮市今村市長が関西初で行った「弾道ミサイル避難訓練」の時は、稲村市長は「与しない」と表明していました。

 その態度が変わったのは、市議会の自民党や保守派の議員が実施を求めて強烈な圧力を加えたのと、安倍政府の各自治体への実施要請と、それに忖度した危機管理安全局災害対策課が実施計画を作成し、各自治会や学校現場に強く指示した結果です。「市民派」の限界を感じます。 それゆえ、その担当部局に多くの市民の声を届けることが必要です。私の呼びかけに呼応した市民有志も、今回の訓練前に「1・17にミサイル避難訓練を入れることに異議あり」の要望書や声を、市長、危機管理安全局、災害対策課長に出しました。今後も彼らや市教委等関係部局の責任者に説明させる市民との対話集会を求め、二度とミサイル訓練をさせないような市民の声を届けましょう。

 西宮の「弾道ミサイル避難訓練」の時は、私も他の市民有志と抗議行動しました。今後もその他の自治体でも忖度実施がありうるので、各地の持ち場で抗議の声を挙げましょう。

 抗議先→担当部署 災害対策課:06―6489―6165 Fax:6489―6166
〒661―8501 尼崎市七松町1―23―1 尼崎市役所内 市長秘書課、危機管理安全局災害対策課、市教育委員会

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