読者名簿押収への自己批判とお詫び

警戒心強め対策を強化します 人民新聞編集長 山田洋一

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次号より、逮捕・勾留のドキュメントを掲載します。題して「摩訶不思議 拘置所わーるど!」。自宅ガサイレから生田署での取り調べの様子、さらに留置場・神戸拘置所の摩訶不思議な世界とそこで出会った濃いーキャラの収容者・看守たちの様子を報告したいと思っています。

 報告の連載を始めるにあたり、前提として、今回の弾圧を許し、読者名簿を奪われたことへの自己批判とお詫びを掲載します。

 今回の私の逮捕、新聞社へのガサイレは、根拠のない不当な弾圧ですが、こうした弾圧を招いた私自身の脇の甘さや、警戒心の緩みについて自己批判します。私の警戒心の緩みのために読者名簿が入ったデータUSBの押収という痛恨の失敗を犯して、読者の皆さんに多大な迷惑をかけてしまいました。事実を率直に公表して、お詫びしたいと思います。

 まず、日本赤軍との関係です。私は、個人としてレバノンで亡命生活を送る岡本公三さんの生活支援に関わり、有志から募った生活資金をレバノンに送金していました。この送金方法をめぐって「詐欺」罪が適用され、検察は、起訴状で「第三者が使用する目的で口座を開設した」と主張していますが、同口座は一貫して私が管理しており、検察の主張は事実に反しています。

 人民新聞は「団結を求めて」(1973年発行)の出版をはじめ、重信房子氏の「中東レポート」を掲載するなど、日本赤軍の主張を紹介してきました。しかし、これはあくまで議論の材料としての位置づけであり、編集部としてその主張や活動に賛同しているわけではなく、ましてや、「日本赤軍の機関誌」などと言われる筋合いのものでは全くありません。人民新聞=日本赤軍の支援組織は、公安警察が描くフレームアップ以外の何ものでもありません。

 私の事件に関連して人民新聞への家宅捜査が行われ、全てのコンピューターをはじめとする膨大な押収物を持ち去ったことは、赤軍を口実とした人民新聞社に対する言論弾圧です。しかし、新聞社のガサイレで、問題となった銀行口座の関係書類が押収され、また、キャッシュカード再発行手続きのための電話に新聞社の固定電話を使っていたことも事実です。個人としての活動でありながら、新聞社と関連づけられ得るような物証を残していたことも、重ねて自己批判します。

 人民新聞社発刊以来、何度もガサイレが行われてきましたが、読者名簿だけは守ってきた編集部の50年の実績があり、私はこれをついに破壊してしまいました。検察は、名簿USBについて「解析が終わっていない」として返却を拒んでいます。名簿は、暗号化を施していますが、国家権力がその気になれば暗号の解読など朝飯前です。

 私は、公安警察から人民の情報財産を守ることにおいて大きな失敗を犯してしました。現在編集部をあげて、今回のような弾圧に負けないようセキュリティ対策を見直しているところですが、私自身の失敗については、心より読者の皆さんに対し自己批判し、お詫び申し上げます。

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