4月14日、国会議事堂前で安倍政権退陣を求める抗議行動が行われた。SNSや新聞意見広告でも宣伝され、大結集が呼びかけられていた。参加者は主催者発表で約3万人。規制線が決壊し、車道は一時全面占拠された。
開始時刻の14時には既に歩道一杯に参加者が広がり、各所でコールが上がる。警察は広がらないよう注意するが従わない参加者も多く、警察が場を完全にコントロールすることはできていない状況。参加者もいつも通りおとなしく抗議、という雰囲気でもなかった。
15時過ぎ、場はさらに沸き立ち、歩道と車道の間にびっしり置かれた鉄柵をどかし車道上へ出ようとする参加者が現れ始めた。実際に柵をどかした参加者によると、柵に縛られた縄をほどき、周りの参加者とともに柵を目一杯押し倒した。警察は押し戻そうとするが、すぐに後方の参加者に車道へ出るよう促し、規制線は決壊したそうだ。決壊は複数の場所で起き、「前へ! 国会前へ!」というコールが上がり、国会正門へ走る参加者が見られた。
しかし警察は、決壊が想定内であったかのようにすぐ装甲車を国会前へ並べ、新たな規制線を張る。
その後は、終了予定の17時まで主催者による行動が続けられ、以降は主催者が解散を促した。抗議継続を呼びかける参加者もいたが、多くの参加者は解散した。車道上に残り続ける参加者に対しては、大勢の警察官が囲い込み、解散するよう圧力をかけた。車道上の参加者も徐々に歩道へ上がり、17時半頃に車道占拠は解かれた。
ここまでただ事実を述べる形となってしまったが、最後に忘れないでほしいことがある。国会前車道が全面占拠された2015年「8・30」の写真は多くの人が好むが、決壊は怪我や弾圧のリスクを負ってでも規制線を突破しようとする人なしでは絶対起きないということだ。今回の行動でも、逮捕者が出ている。規制や弾圧にはみんなで立ち向かおう。
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直接行動(Direct Action)
2015年8月「安保関連法案制定を阻止し、安倍政権を打倒するための学生ハンスト実行委員会」として結成、同月から国会前ハンガーストライキを行う。同年12月、反戦、反ネオリベラエイズム、直接行動を掲げ「直接行動」と改称。辺野古ゲート前への派遣や防衛省前デモなどの行う。
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全国で行動 大阪でも2千人
14日は全国14カ所でも安倍政権総辞職を求める行動が行われた。大阪でも、短期間の告知で靭公園に2千人が結集し、年配から若者まで怒りの発言を続けた。
雨の強まる中、若者のサウンドカーを先頭にデモがなんばへ出発。森友問題を真っ先に追求した木村真・豊中市議は「安倍首相の関与は明白。これで辞任させられなければ、僕らは何をされても怒らない奴隷と一緒ですよ。みなさん奴隷でいいんですか!? 僕は嫌ですよ! 嫌だと思う人は一緒に声を上げましょう!
『安倍はやめろ』と!」と怒りを炸裂させた。今後も東京は毎週木曜・金曜夜、全国でも行動が続く。(園)