表面的にはイスラエルに反対する国々も、武器分野では秘密裡にイスラエルと結びついている。親イスラエルではないのだが、イスラエル軍が実際の戦争で用いている武器が欲しいためだ。
8月29日、30日の2日間、日本の川崎市のスポーツ競技場でISDEF日本(イスラエル軍需産業博覧会)が開催される。イスラエルは1948年以降70年間にわたりパレスチナ人を実験台にして武器を開発してきた。彼らの行った人権蹂躙や虐殺や軍事占領を国連人権理事会が非難、イスラエルに武器禁輸処置を課し、官民を問わず国際法遵守することを決議した。しかし、ガザで行われた非武装の帰還権デモを無差別銃撃、生後8か月の子どもを含む140人を殺害、1万人以上に負傷させた。
イスラエル生産の武器の75%が輸出用。軍需関係会社は6800社もあり、「実戦で検証済み」の売り文句で販売する。パレスチナ人を実験台にして武器を開発、中東地域を武器市場にして莫大な利益を得ている。
東京オリンピックを迎えるにあたりISDEF日本をホストする日本は、矛盾を暴露している。「平和の祭典」を謳いながら「保安」を一番心配している。日本政府は博覧会に参加する軍需産業体をオリンピック・サイバー保安対策担当として選定することを明らかにしている。駐日イスラエル大使は、オリンピックを前にして保安人材育成と技術共有など幅広い政府間協力を行うと言っている。
ISDEFには六か国46企業が参加するが、その名は公表されていない。しかし、企業自体の宣伝によって、現在20企業の名前は分かっている。その20企業はほとんどイスラエル軍及び特殊部隊出身者が経営する会社である。彼らはパレスチナで人権侵害と国際法違反に加担しており、これは「人権侵害に加担しない」という川崎市の方針に反するものだ。不法入植地に関する国連調査団の報告書の中にも名前が上がっている不法企業ばかりである。イスラエル国営軍需産業Rafael advanced Defense Systems、陸軍に武器納入しているElbit System ,分離壁監視システムを供給するSemi Conductor devices, Magam Safety。Star Defense Systemsで2014年まで重役をしていたギオラ・エイランドは政府国家安全保障補佐官として、2006年レバノン戦争では「民間人無差別攻撃」をする「タヒヤ戦略」を提唱した人物である。2014年のガザ攻撃では「ガザに無実な市民なんか存在しない」と言った人物である。Kela targeted Cyber Intelligenceの経営者はイスラエル諜報機関部隊出身将校が2009年に設立した会社。東京事務所代表は日本イスラエル商工会議所理事のオキソ・アキオが引き受けている(?)International Security & Defence Systemsはテロ部隊の元大佐gは1982年に設立したもので、ニカラグア右派民兵、グアテマラやホンジュラス右派ゲリラに戦術指導し武器を供給した。この会社はリオ・オリンピックで治安を請け負いたかったが、ブラジル人の強い反対で実現しなかった。
川崎市は1982年に「非核平和都市」宣言したのに、中東唯一の核保有国イスラエルの軍需産業博覧会をホストしている。市民はこれに反対し、会場使用許可を取り消すように要請している。市当局は「過去のISDEFと異なり今回は「武器を展示しない」と言って逃げている。地域住民が平和的に利用する公共体育施設を軍需産業博覧会に提供するにおは、川崎市条例に違反する行為ではないか。
我々「平昌オリンピック反対同盟」は、侵略犯罪を正当化し、実際の武器拡散によって利益を得るイスラエル軍事産業の博覧会に反対する。
また、国内法・国際法に違反し、政治的にも人道的にも受け入れることが出来ない軍需産業博覧会を認めて推進するような、東京オリンピックの欺瞞と矛盾に怒りを覚えるものである。