宝塚市議 大島淡紅子
初めまして。今回はこの夏の私の体験をお話しましょう。
その(1) 交通事故で突然の入院・手術となりました。この病院には24年前にもアキレス腱断裂でお世話になり、その時には足や腕・頭に包帯を巻いた人たちが大方で、交通事故病院と異名を取っていたほどです。
それが、先ず入った急性期病棟での4人部屋。私以外はかなりのご高齢で、30分ごとに「トイレ」とベルを押される方、「オネエさ~ん」と夜中呼び続ける方…部屋が変わっても、同じような状況。入院後期はスムーズな退院に向けて「地域包括ケア病棟」でお世話になるも、特に手薄な夜間の夜勤看護師・アシスタントはナースステーションに居ることはありません。ふた昔でこれほど変わったのか…それもそのはず、病院指標を見ると退院患者の68%が60歳以上(小児科もあるのだが)、診療科別患者数/整形外科では上位3位までが高齢者の転倒による骨折です。しかし、高齢者特に認知症の方への対応に疲れ切って、キツイ言葉も度々聞こえて来ます。
「バリデーション」という認知症の方とのコミュニケーションの取り方や、「ユマニチュード」といった認知症ケアの方法を知っていれば、患者さんにとって快適に過ごせるし、何より看護・介護労働者の労働環境が大きく改善されるのです。病院のセールスポイントにもなります。
投書しておきましたが、どうなることやら―
その(2) 相模原の障がい者殺傷事件から1年が過ぎましたが、未だに被害者の方の名前の公表はありません。少し前、脊椎損傷の障がい者が飛行機のタラップをずり上がり搭乗したことが物議を醸しましたが、明らかに障害者差別解消法が禁止する差別的取扱いであり、合理的配慮がなされていません。
7月初め、私は車椅子で関東に行きました。エレベーター 設置は、JRでも地方都市でも格段に進みました。でも、立たないと届かない自販機などのボタン。段差は言うまでもなく、車椅子の幅では通れない出入り口。格好良い石畳では車椅子から飛び出そう…そして、満員電車や狭いエレベーターでは邪魔者扱いの目・目・目。
障がい者の障壁は、街と人の心にまだまだ立塞がったまま。
「障がい者は周りを不幸にする」。犯人の言う、効率や利益という物差しで人を計る社会に「幸せ」はやって来ません。