【沖縄】高江での不当逮捕・初公判報告
東京・辺野古リレー 福田 唯一
山城博治さんらようやく保釈諦めない闘いを!
山城博治さんの不当な逮捕に加えありえない拘留延長と、闘争潰し(弾圧)にしか思えない異常な事態が続いていましたが、3月17日(不当逮捕から5カ月後)、初めての公判が行われました。
当日は、10時からの開廷にもかかわらず、8時半の傍聴席抽選に200人以上の人が集まり、この裁判に対する注目度の高さが感じられました。裁判所前にはさらに多くの方々が集まり、逮捕の違法性を訴えたり、沖縄の闘争の定番である歌を唄ったりと、熱気あふれる集まりになっていました。
普段なら開かれている裁判所の門が、われわれの闘いに恐れをなしたかのようにロープで縛りつけられ、鉄柵も設置され、権力側は二重・三重のガードを固めていました。2月24日の抗議集会の際に建物の前まで乱入されたのがトラウマになっていたのかもしれません。
10時から始まった公判は12時を回っても終わった様子がなく、待ちわびている人々に苛立ちがみえ始めた時に、傍聴者がちらほらと出て来られました。少しでも中の様子を知りたいと、取り囲む輪がいくつかできていました。
弾圧に負けない沖縄の精神
その後、保釈中の稲葉さんも出て来られ、立ち話ができました。しかし保釈条件として報告集会には弁護士が立ち会わなければならないのですが、その弁護士が別の公判で時間の余裕がなかったため、本人は参加できず、集会は傍聴者数名の方の報告だけになりました。
17日の22時までに拘留延長手続きが行われないと保釈の可能性があると言われていましたが、その日の夜になっても動きがなく、不当な拘留が続くのかと腹立たしく思っていたところ、翌18日の4時過ぎに、「山城さんの保釈が認められるかもしれない」との一報が入りました。
シュワブゲート前のメンバー数人で、拘置所前(裁判所の隣)に駆け付けてみると、すでに、多くの仲間たちの他に、報道陣、糸数慶子参議院議員も待ち受けていたのは、皆が一刻も早く解放されることを望んでいたからでしょう。
さまざまな憶測が乱れ飛ぶ中、「地裁は保釈を認めたものの、検察が異議を申し立てて高裁の判断になっているらしい、ただ高裁には悪名高き多見谷判事がいるから…さらに最高裁には鬼丸がいるし…」などと疑心暗鬼になっていました。
しかし、海外が声を上げ始め、森友疑惑で安倍政権にも綻びが出始めているから無茶苦茶なことはできないのでは?などと考えていると、弁護士たちが裁判所から拘置所へと移動したことで保釈確定がわかり、安堵感が漂い始めました。
8時過ぎに不当逮捕時の格好で山城さんが「ヤッ」と姿を見せると、待ちわびていた人たちから、拍手や指笛、「おめでとう」「待ってたよぉ~」などの声がかけられ一気に盛り上がりました。そんな雰囲気の中、山城さんが簡単なあいさつの後に仲間たちの輪にやってくると、自然発生的に肩を組んで歌が始まり、座り込みの現場が再現されたかのようでした。
この2日間の動きのなかからでも、不当な弾圧や闘争の分断を計ろうとする権力に負けない沖縄の人々の『不屈の精神』を感じとることができました。
ヤマトでも『あきらめない』闘いを続けていきましょう!!
3.25怒れる60年・70年世代の会 大阪集会 世界と格闘する場に
年齢、体調を言い訳にせず♫老人は国会突入を目指す
3月25日エルおおさかで、昨年11月京都での結成集会に続いて「シニア左翼」の大阪集会が開催された。ささやかな集いであるが、約40名の参加で内容は熱いものとなった。
冒頭、野口修代表からは、「安倍政権の反動攻勢が激化している中、私たちも年齢、体調云々を弁明するだけで無く、街頭に出て抗議の行動を開始する必要」が訴えられた。次に前田裕唔から「怒れる世代の会」の結成経過と主旨が述べられ、歌「老人は国会突入を目指す」を初めて知り、勇気づけられ、今回の集会開催となったことが述べられた。趙博さんの本邦初演の「老人は国会突入を目指す」他二曲が歌われ、決意を促すものとなった。
金光男さんからは、激化する韓国の朴大統領退陣要求の闘いの経過と展望が述べられた。反朴闘争は、約1600万人の参加と70年代以降の反独裁闘争が継承され、ソウル市も「革新」都市として、各施設のトイレの確保、終電車の延長を市(職員)が展開してバック・アップしたことが述べられた。他方、朴支持派の「テグキ部隊」という鉄パイプで武装した部分が韓国で初めて登場して、最高裁の判事に警護が付くまで、左右の対立は激化してもいる。朴元大統領の逮捕は必至で、その後の大統領選挙の予想では、保守派は後退して野党候補(複数)の有利の状況であり、史上初めて連立であれ「野党」政権が誕生するだろう。今後、「公正な社会」「憲法改正(権力分散)」が韓国民主運動の展望となるだろうと「熱い」アピールを受けた。
服部良一さんからは、「森友問題」「カジノ問題」「国勢選挙の情勢」と、3月コロンビアで開催された「社会主義インターナショナル世界大会」の報告が行われ、「渦巻く排外主義の中で沖縄差別反対」を世界大会で訴えられ共感を得たとのことでした。
東京から辻恵さんも参加され、「小池(東京)、橋本(大阪)は、ある意味〈社会の改革〉を訴え支持を得た、既成政党が社会改革に立ち後れている中、期待は出来ない。四野党共闘は支持するが、新しい地域政党の結成が不可欠である。その下で国政選挙に望む必要」と、1967年「10・8山崎博昭プロジェクト」が提起された。
中野修さんは、「たった1人からの街頭情宣から3人等の集会への広がり、街へ出ての行動」が訴えられた。杉本昭典さんからは、戦後の労働運動、政治運動の苦闘を踏まえ、現在の情況の中最後の闘いの決意が述べられた。
以上、世界と日本の現状と格闘する濃い集会となった。最後に仲尾宏さんから「5月28日白井聡京都講演会」が提起され、大阪での「小さな旗揚げ」となった。 (岩田吾郎)