3.11福岡 反原発・反戦・反独裁

レッドカードを掲げ続ける フクオカ・ユース・ムーブメント

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いのうえしんぢ

少人数でも効果のある方法を

 忘れたり諦めたわけではないのですが、脱原発運動よりも反戦運動の方が今は忙しい…。そんな状況が福岡では見えます。みなさんが住まわれている地域はどうでしょうか?
 そんな現実を考慮して、福岡市内では「戦争法反対」「再稼働反対」のふたつのテーマで、3・11から1カ月前倒しの2月14日に「立憲主義と民主主義を破壊するアベ政治を許さない」という集会を開きました。約1000人が集まった福岡国際会議場では、元宜野湾市長の伊波洋一さんが、「辺野古での毎日の闘いの様子、辺野古新基地は何のために作られるのか、これからの日米中の関係」といった内容の講演をされました。例えば、アメリカ自身は中国とは直接戦わず、日本を戦場にしようとする具体的な計画が準備されていて、自衛隊のHPにもそれに呼応するような準備がみえる、と。
 講演が終わった後は、デモです。これは2014年、脱原発デモでやった「オキュパイ(占拠)デモ」の流れです。
 2011年の3・11直後と比べると、年が経つにつれて福岡市内である脱原発デモへの参加者が少なくなりました。しかし、以前のように参加者数が増えないなら、少なくても効果ある方法を。そして、改めて「伝えること」を大切にする機会にしたいと考えたのが、オキュパイデモです。参加者が一度に固まって人通りの多い大通りを歩く…というのが、一般的なデモ行進のやりかたです。
 でも、このやりかたでは、沿道の人がデモ隊と出会うのは、ほんの一瞬のことかもしれない…という疑問から、「1人でも多く街の中の人たちとデモ隊が遭遇する確率をあげよう」と、ひとつずつの隊列は少なくても隊列をより分散し、いつもは通らない小さな路地を歩き、福岡市内にデモコースを網の目のようにして、全11コースを歩くという方法で、2014年3月にやったのです。

電力自由化追い風に

 今回は(11コースは無理だったものの)3コースにわかれて声をあげました。僕が参加したデモコースでは、安保法制に反対する福岡の大学生が結成したFYM(フクオカ・ユース・ムーブメント)も一緒に音楽にのせたシュプレヒコールで、天神の繁華街に「反原発」「反戦」の声を響かせました。そして、それぞれ3つのデモ到着地点ですぐに解散せずに、街頭スタンディングを実行しました。歩道の上から、リレートークをやったりプラカードを掲げて、買い物客などにアピールしました。
 また、佐賀県にある玄海原発を止めるための「原発なくそう!九州玄海訴訟」が原告1万人突破したことを記念して、2月6日に「原発なくそう!原告1万人記念フェスティバル」が行われました。トークゲストに吉原毅さん(城南信用金庫)を迎え、原発をなくすことで経済は再生するという講演を、そして音楽ゲストに中川敬さん(ソウルフラワーユニオン)を迎えて盛り上がりました。
 また、3・11に近い週末には、福岡県の北部で「さよなら原発3・13北九州集会」が勝山公園で行われました。この集会では、再稼働反対はもちろんですが、いまだ原発にすがる電力会社を追い込むために、今年2016年から始まる電力自由化を追い風にしようという狙いもありました。
 3・11当日の福岡市内では、これまでのような大きな集会はなかったものの、市民それぞれが、街頭アピールという形で「フクシマから5年」を訴えていました。
 「事実上のミサイル」などと外国との危機を捏造する日本政府。しかし、原発も戦争も、それに対する「嫌だ」という声を出すところから、すべては始まります。放射能汚染が、とどまることなく世界中の海や大気を汚染し続けているように、「事実上の独裁者」である安倍晋三さんには、レッドカードを掲げ続けるしかないようです。

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