民主主義の根幹に関わる水道民営化、日本は逆 チーム北摂 森理江さんインタビュー

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昨年7月、水道法が改正された。新自由主義を進める安倍自民政権は、「規制緩和」を推進。法改正によって、水道事業に民間企業が参入し、企業と自治体との「コンセッション契約」が促進される内容が含まれている。


 必要不可欠で、人権でもある水を、簡単に企業の手に渡せるようにしてもいいのか? 北摂地域を拠点に、水道民営化について勉強会や映画上映活動を行い、地方議員への働きかけもしている市民グループ「チーム北摂」の森さんに話を聞いた。(聞き手編集部・村上)

ヨーロッパの経験から予測水質悪化、料金値上げを招く

水道民営化法案が可決され、私が住んでいる吹田市や友人が住んでいる北摂近辺の水道事業について気になり、報道を注視していました。また、政治に関する話題でインターネットで知り合った人が近くに住んでいたので直接会いました。「水道民営化は生活に直結しますし、料金は高くなるのかなどが知りたい」という話になり、動いてみることにしたのです。

大阪市の水道民営化に反対しているグループや市会議員にも聞いてみましたが、「吹田市は管轄じゃないからわからない」と言われました。吹田市には浄水場があるので、市でしっかり運営できますし、水道事業について語る講座も企画されているのですが、民営化でどうなるか、までは不明でした。

手探りで始めた活動のなかで、とりあえず勉強会をすることになり、まずは、ドキュメンタリー映画『最後の一滴まで―ヨーロッパの隠された水戦争』の上映会を開催しました。海外の実状を題材にした映画ですが、民営化されたらどうなるのか、危機的な状況が描かれていました。

民営化されても自治体の債務は減らず、水道料金は2倍にまで値上がり。その上、民間業者は儲け主義なので、ちゃんとメンテナンスしてくれるとは限らず、水質も悪化します。

さらに、住民は水道運営企業を選べません。酷い企業でも水道料金は自動的に入り、住民への情報開示・説明責任も不十分です。

水道の民営化は、今や民主主義の根幹に関わる問題としてとらえられており、ヨーロッパをはじめ、世界中で民営化された水道を、再び自治体のものへと戻していく動きになっています。ところが、日本は逆行しているのです。

切実な問題無関心な市民

こうしてみると、水道民営化は、切実な問題なのに、世間では関心が薄いようです。学校で知り合いのお母さんたちと世間話をするのですが、水道民営化のことが話題にのぼることはありません。

水道民営化がいかに危険か、映画を見たらわかると思うのですが、上映会に足を運んでもらうには、まず関心をもってもらわないといけないので、今後どうしていくか、難しさを感じています。
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可決された法案には、民間企業が上下水道事業を運営する「コンセッション制度」を導入した際に、自治体の財政負担を軽減する法案が含まれている。

水道事業に対応できる日本企業は少ないため、外国企業が受注する可能性が高いといわれている。数十年前に世界各地で起きた水道事業の崩壊が日本で繰り返される可能性が高い。自治体は住民の不安に耳を傾け、海外の事例に学び、水道民営化を中止するべきだ。

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