デモクラシーの春:「これが始まりだ」

米国会議事堂への大衆的座り込み

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ローレン・マコーリー(『コモン・ドリームズ』スタッフライター)ZNetコメンタリー(2016年4月)
翻訳・脇浜義明

 4月11日、「これが始まりだ」と叫んで、ビッグ・マネーの政治介入に抗議する米国会議事堂階段の大衆的座り込みで、400人以上が逮捕された。「デモクラシーの春」と呼ばれる市民的不服従運動の一環で、この運動は、政治家たちに腐敗した選挙資金制度に対して毅然とした態度を取れと圧力をかける運動。首都で、デモ、シットイン、ティーチイン、集会などを繰り返し、日毎に盛り上がっている。

逮捕されてもまた行くぞ

 「昨日がわが国のデモクラシーにおける腐敗と不平等の終焉の始まりだ」と、デモクラシーの春の運動責任者カイ・ニューカークが『デモクラシー・ナウ』で語った。「我々はデモクラシーを救おうとしないことを許さないというメッセージを議会に送り、デモクラシーを救う具体的行動をする決意をせよというメッセージを公職にある人すべての人に送った。諸君が腐敗・汚職現状を守り続けるなら、もうこれ以上我慢できないという意思表示の非暴力抗議運動が、街頭、国会議事堂、政党の資金集め担当事務所、投票場で起きるだろう」。
 ニューカークも逮捕者の一人であった。「逮捕されても、明日、その翌日、またその翌日に国会前に行くぞ」
 4月12日、オルガナイザーたちは、再びユニオン駅から国会議事堂までデモ、議事堂前階段でシットインを行う前に、市民的不服従運動に関する勉強会を行った。数十人の年配の活動家も加わった。彼らは、未来の世代のために、形式民主主義でなく、実質民主主義を残したいのだ、と言った。
 民主主義運動団体、公民権団体、環境運動団体、平和運動団体など100以上の団体の連合体は、逮捕覚悟の人々が3700人もいると言った。これはデモクラシーの春が「今世代で最大の米国市民的不服従アクション」であることを物語る。

幅広い参加者と支持表明

 ニューカークは、「11日に逮捕された400人以上の人々の取り扱いで当局は数時間を要した、12日にはもっと多くの人が座り込みをやるので、当局にもっと手間をかけることになるだろう」と語った。議事堂警察発表によれば、逮捕理由は「無許可集合、公務執行妨害、迷惑防止条例違反」である。
 11日に逮捕された人々の中には、オンライン・ニュース・ショー『ヤング・タークス』のホストであるジェンク・ユーガー、作家で食品安全活動家のフランシス・ムーア・ラッペ、女性反戦団体コードピンク創設者ジョディー・エヴァンス、人権活動家でドリーム・ディフェンダーズ創設者のユーミ・セラーなど、進歩的人士がいる。座り込みには参加できなかったが、ツイッターで支持表明した人の中には、環境問題活動家のヴァン・ジョーンズ(「今や地球上で最も格好良い行動!」)や大統領候補者のバーニー・サンダース(「米国民はわが国の政府がビッグ・マネーに支配されていることを知っている。人々が民主主義を回復するために行動を起こしたのは喜ばしい」)がいた。
 大衆行動から4月16〜18日、民主主義の目覚めと名付けられた一連の集会、ティーチイン、直接行動が生まれた。数十万人を代表する200以上の団体が、議会は空いたままの最高裁判事の席を埋めよ(訳注:最高裁の判事は9人定員。保守系4人、リベラル系4人、保守とリベラルの間をウロウロする判事が1人。このうち保守派判事が死亡、席が空いたままになっている)、投票権が本当に生きるように回復し、選挙資金制度を改善する法律を制定せよ、と要求。
 「物事を一転する瞬間となるだろう。国民の大多数が、現政治システムは国民を代表していない点で意見一致している。政治が腐敗している。そのために経済も不正で歪んでいる。我々は1%の人のための政府でなく、人民の、人民のための、人民による政治を要求する。そのために我々は立ち上がり、そういう正しい政治を勝ち取るぞというメッセージを送っているのだ」とニューカーク。 

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