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第49回釜ケ崎越冬闘争 基調
いよいよ今年も本格的な冬がやってきました。暖冬になるという予報や求人数が例年よりも伸びていることなど、うれしい話もありますが、暖冬の年であっても餓死・凍死はありましたし、求人数が増えても、高齢の仲間には仕事が回ってくることはありません。 越冬期間中ではありませんが、大阪府は来年度からのセンターの建て替え閉鎖にともない、センター清掃20人の削減とガードマン26人の削減と高齢日雇労働者特別就労事業(特掃)の人員削減をもくろんでいます。釜ヶ崎労働者が厳しい立場に置かれていることは何ら変わりがありません。
世の中の動き
私たちをとり囲む日本の社会状況は矢継ぎ早に変化をしています。三期目の総裁当選を果たした安倍内閣はその圧倒的な議席数を背景に次々に大資本のための政策を打ち出し、国会審議もおざなりに強引な議会運営で議案をとおして行っています。今国会でも人権を無視し、企業のために大量の外国人労働者を労働力(もの)として輸入する奴隷労働法ともいえる法案をとおしたり、市民生活の根幹を支える水道事業を民間企業に売り渡そうとしています。外国人労働者に対する人権無視、奴隷的扱いは、国内の労働者に対する扱いとして労働市場に反映されるであろうことは明らかです。水道民営化も世界の例を見れば値上げや採算の取れない地域への供給停止など、市民生活に大きな影響を与えます。国民の年金を使って企業の株価を操作してきた安倍政権は、ますます大企業、外国資本、森友–加計学園問題にみられるようなお友だち優遇政策を突っ走っています。
また、度重なる南北首脳会談、米朝首脳会談の開催によって東アジアが平和実現へ大きく動き出そうとしているときに、沖縄民衆の選挙による民意を無視して辺野古新基地を強行し土砂投入–工事強行を進めるとともに、拉致問題などで排外主義を煽りながら中・韓・朝鮮を敵視し、南西諸島への自衛隊基地建設・配備によって米国と一体となりアジア臨戦態勢を整えようとしています。
国内に向けては国民統合–挙国一致体制を創ろうと「道徳」教育の導入、憲法からの「人権」項目の削除と「国家のための個人」づくりと自衛隊の軍隊化の明記をめざし、改憲をもくろみ、天皇代替わりを機に天皇制を強化しようとしています。
こうした流れの中で、社会保障費はますます削られ、生活保護費の切り下げは莫大な兵器購入予算に変えられ、さらに消費税を10%に上げ困窮者を絞めつけようとしています。
釜ヶ崎をめぐる問題
いよいよ今年度末にセンターが閉鎖され、建て替え工事が始まろうとしています。
センターの建て替え問題は、自らの営利のため事業拠点を創るため跡地を私たちから奪おうとする商業資本と労働施設を守ろうとする私たち労働者とのせめぎ合いであり、地域の発展を目指す人たちとの協働の場でもあります。センター建て替えにともなう街づくりはこの間大阪の行政当局が悪徳政治家と御用役人、御用学者が進めてきている「民営化」の名の下に市民の財産、労働者の財産を資本に売り飛ばそうとする目論見との闘いです。
彼らの好きなように街づくりが進められれば、野宿をせざるを得ないなかまたちは排除され、生活保護のなかまや建設労働で生計を立てている仲間も散り散りに追い立てられ、福祉施設や飯場へ囲い込みを強いられるようになるかと思われます。
私たちはこの間の闘いで、労働施設(あいりんセンター)の商業資本への売り渡しは阻止したものの差し迫る(年度末閉鎖)建て替え中のセンター利用者の問題(居場所機能の仮移転)や新センターの中身についてはまだまだ見えてきてはいません。
国(あいりん職安)は職業紹介をすると言いながら、従来通り8:00(認定時間)からしか施設を開けようとせず、労働センター(大阪府)は5:00から開けるものの狭い仮移転先以外に労働者に待機場所を提供しようとしていません。そして、センターを居場所・生活場所とせざるを得ない利用者たちに一番責任を持つべき大阪市は既存の施設(禁酒の館?)の活用と生活保護への誘導を強化すると、従来の施策から踏み出すことの無いまま住民の意見を聞くべきエリアマネジメント会議を中断してしまいました。
さらには、大阪府に至ってはセンター閉鎖により就労対策である特別清掃事業の「センター清掃」が必要無くなったと特掃20名分の削減を発表しました。特掃は就労対策であり、センターの掃除自体が目的でないにもかかわらず特掃の目的を無視した暴挙と言わざるを得ません。これもゼネコンや大資本を儲けさせようとする大阪の悪徳政治家たちが ’25大阪万博なるものを誘致し、その資金作りのための削減なのでしょうか。‘70万博のためにつくった労働力供給基地「釜ヶ崎」の後始末もできないうちに万博を行い再度同じ轍(集めた労働者の使い捨て)を踏むなど考えられない暴挙です。
まず、センター建て替え、街づくりの過程で行き場を失う失業労働者の問題を解決する=センターの居場所機能の仮移転問題を解決すべきです。これが今越冬闘争の中では大きな課題です。
そして、私たちは「釜ヶ崎へ行けば何とかなる」という想いに応え続けてきたこの街の良さ、多くの人たちの想いを守ることによって、今この街に暮らすなかまとともに、これからも流れ着くであろうなかまたちがこの街で再起ができる、あるいはこの街なら排除されることも無く安心して暮らせると思えるような街となってくれればと思います。
この間の越冬闘争や夏まつりでのなかまたちへのアンケートではいろんな意見が出てきました。
もっと仕事が見つけやすい労働施設。講習事業のできるセンター。
建設日雇だけで無い職業紹介。高齢者でも働ける仕事の紹介。
若者への仕事(建設労働以外)
主催:第49回釜ヶ崎越冬闘争実行委員会