10月10日(火)18:30開始(3時間弱)
オンライン
資料代:500円
報告者:内藤酬(前河合塾講師、元防衛研究所助手、理学博士)
主催:ルネサンス研究所
連絡:renaissanceinstitutetokyo@yahoo.co.jp <mailto:renaissanceinstitutetokyo@yahoo.co.jp>
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今回のテーマは政府・東電による汚染水(処理水)の海洋放出についてである。
政府や東電のやることがまともなはずがないと多くの人が思っているが、自然科学系の研究者たちの間でも議論が割れており、
私たちのような素人にはなかなか判断が難しい論点が複数あるようだ。
例えば、以下のような気になる論点がある。
(1)トリチウムの値が焦点になっているが、トリチウム以外の核種はどうなっているのか。
政府・東電側は他の核種は取り除き、それでも残ったトリチウムも規制値以下なので海洋放出することには何の問題もないと述べ、
反対派は核種の値が不透明だと批判している。実際のところはどうなのか。
(2)トリチウムは生体濃縮するのか、しないのか。これも見解が対立している。
(3)高度な科学技術が日常生活に浸透したことで私たちの生活自体がリスクに晒されるようになり、私たち自身、そのこ
とに敏感になってきた。ワクチン接種のリスクを巡る激論などはその典型だが、今回焦点になっているのが「風評被害」である。
原発事故の危険を過小視したい側が思いついた上手い表現だが、そもそも正確なリスク計算は極めて難しいのだから、
政府や大企業の姿勢が信頼を醸成できない限り、私たちが不安を感じるのは当然である。
とは言え、高度科学技術の開発・実用化を推進する側は人民大衆を「自然科学を理解できない愚民」と見なし、
私たちの側は推進派を「財界の犬」、「御用学者」とのみ見なしていては、まともな「リスク・コミュニケーション」は成立しようがない。
今回の汚染水論争をリスク・コミュニケーション確立のきっかけにするには何が求められているのか。今回は理学博士の内藤酬さんを招いてお話を聞く。