1月22日(金) 18:30~
会場:東京・全水道会館 4階小会議室(JR・都営三田 線水道橋駅下車)
参加費¥
主催:アジア連帯講座
講師:森田成也(大学非常勤講師)
なぜ本講座を企画したのか。森田さんの問題提起の共有化を通して、あらためて現代を
問いなおす水路をたぐりよせていこうと考えたからです。
森田さんは、「トロツキーと永続革命の政治学/序文」(柘植書房新社)で言う。「長
期的な視野で見るならば、資本主義の長年にわたる世界制覇のもとで、ほとんど不可逆的
に進行している地球温暖化とグローバルな経済格差によって、人々の最も基礎的で根源的
な生活と環境が破壊されようとしているのに、資本主義諸国はほとんど何の実効的な措置
も講じることができないでいる。……したがって、20世紀初頭においてロシア人民が直面
した問いは今なお解決されていないどころか、それははるかに深刻なものになり、先進国
や後進国を問わずすべての国と地域の人民に投げかけられている。その意味で、人々の最
もプリミティブな諸要求と民主主義的課題の実現を、労働者階級の権力獲得と資本主義シ
ステムの変革に結びつけたトロツキーの永続革命論は、まさにこの21世紀において人類史
的意義を帯びるに至っていると言えるのである」。
さらに、「だが、人は問うだろう。そもそも、ソ連・東欧が崩壊して30年も経っている
今日、トロツキーの永続革命論について何か書くことそれ自体に意味があるのかと。私は
答える。意味はある、大いに意味がある、と。なぜなら、トロツキーがその永続革命論の
構築を通じて、そしてその実践バージョンである10月革命とその後の社会主義建設を通じ
て解決しようとした20世紀的問いは、21世紀の今日においてもなお解決されていないから
である。その「問い」とは何か。それは、非エリートの一般民衆のきわめて基本的で切実
な諸要求(革命前のロシアにおいてそれは、土地に対する農民の要求、人間的労働条件に
対する労働者の要求、専制体制を打倒して民主共和制およびその他の民主主義的諸条件を
求める民衆の要求であり、十月革命前夜においては、そこに戦争からの離脱と平和の実現
が加わる)は、はたして、ブルジョアジーの支配のもとで、そしてその政治的代理人たち
の手によって解決できるのかという問いである」。
このような森田さんの問題意識を土台にしながら講座では本書の解説とポイント、とり
わけ、「序 文 序章 悲劇の革命家と革命論の悲劇 」、「 終章 ロシア革命─一〇〇年
目の総括と展望 」の提起を受け、掘り下げていきたいと思います。ぜひご参加ください。