【連載(5)食べて、身になる】UberEatsとわたし 木澤 夏実(げいじゅつ と、ごはん スペースAKEBI)

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(1)出会い編

オンライン料理配達による社会変化

 ここ1年ほど前から街でよく見かけるUberEats(以降、カタカナ表記)の文字……そういえばあれ、何だか知っていますか? このコーナーではこれから数回に分けてウーバーイーツを特集し、そこから見えてくる社会の変化を綴っていきます。  

筆者とウーバーイーツとの初めての出会いは意外と早く、2017年の秋にまで遡る。東京の美術館で東南アジアの現代アートにまつわる展覧会が開かれていると聞き、見に行ったついでに寄った友人宅で時間を忘れて話しこんでいると、「そういえば、ウーバーイーツって知ってる? 最近東京でとても流行っているの」と、小腹をすかせた彼がその存在を教えてくれたのだ。  

ウーバーイーツとは、アメリカに拠点を置くUber社が2014年から開始したオンラインフードデリバリーサービスである。料理を頼みたい人がインターネット上でUberデリバリー加盟店のメニューを選ぶと、その後すぐにUber社から飲食店と、Uberに配達員として登録しており、かつ仕事依頼を受ける設定にしている最寄りの人物へと注文・配達依頼の連絡が送信される。受け取った両者はすぐに料理と配達の準備に取り掛かり、飲食店で料理を受け取った配達員がそのまま注文先の住所まで真っ直ぐ送り届ける、という流れだ。  

飲食店と配達員とのマッチングは全てUber社の管理するAIロボットが行っているため、注文主や店側が特定の配達員を指名することはできない。また、支払いは原則クレジットカードなので、配達員と注文主との間での現金取引は無く、飲食店と配達員には後日Uber社から指定の仕事料が振り込まれることとなる。  

日本では2016年から東京限定で開始したサービスであるため、大阪に暮らすわたしには全く馴染みがなく、「へぇ!東京はそんなことになっているのか」と驚きの連続であった。東京土産の代わりとしてその後すぐに利用者登録を済ませ、若干割高に感じる料理を適当に選び注文してみたのだが、10分後に到着した配達員がまるで寝起きのようなボサボサの風貌の若者だったことに、ものすごい衝撃を受けたことを覚えている。「なんて自由な働き方だ!」と。

**次回は (2)お店の苦労編 です**

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