深刻化する放射能被害 除染土放置した横浜の保育園で園児2名が白血病に Go West, Come West! 3.11東北・関東 放射能汚染からの避難者と仲間たち 園良太

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「福島・関東 放射能の健康被害と私たちの未来」開催

横浜市の徹底した隠ぺいと安全論 声を上げる保護者に協力を

 7月6日、東京の「フリーター全般労働組合・生存部会」が、被ばく被害や避難を考える集会を開催。40人が集まった。主催者は「被ばく被害は、労働や貧困と同様に深刻な生存の問題だが、事故から時間がたち、語れる場が少なくなったために企画した」と説明。  

まず、「神奈川・子どもを守りたい」共同代表の中井美和子さんが話した。横浜市4校の市立学校、300園の保育園が、事故後に除染した土を敷地内に埋設し続けており、今春に2名の園児の白血病が発覚。会は5月に市に対して完全移設を申し入れるなど、追及を続けている。  

横浜の土も事故後に高濃度汚染された。そこで市の学校・保育園は土をポリ袋等に入れて密閉した後、保護者にも知らせずに敷地内に置いたり、埋設した。これが大きく報道されたため、2017年3月に市の北部汚泥資源化センターに移設したが、多くの保育園では埋設され続けた。  

しかし、港南区の同じ保育園で園児2人が白血病になったことを保護者がSNSで発信し、再び問題化。会は、汚染土のセンターへの完全移設を求める署名を集め、5月に約5400筆を林文子市長宛てに提出し、記者会見を開くなどした。だが、市は「空間線量は除染基準値以下だから、移す必要はない」の一点張りだ。  

市の隠ぺい体質と安全論を押しつける対応に、多くの保護者が怒っている。  

中井さんは「横浜の土も汚染されていることが広く知られていないため、福島から土を持ってきたと勘違いされることが多い。横須賀市は全て掘り起こし、学校から移管させた。汚染土があれば病気のリスクも上がる。不安要素を取り除くのは自治体の仕事だ。市は安全論で保護者を囲い込んでいる。現場の園長や職員に問題を周知し、移設を勝ち取っていきたい」と語った。   

会は保護者と連絡をとりながら闘いを続ける。今後の展開や協力できることは、「神奈川・子どもを守りたい」でフェイスブックを検索してほしい。  

「放射能被害はゼロ」と教え込む政府 被害の告発・法整備・避難の運動を

続けて原発事故からの避難希望者を支援する「Go West」として、筆者が健康被害をめぐる全体構造を4点話した。  

(1)放射能は地面に溜まり、微粒子となって空気中を舞い続けている。また事故原発の収束作業は大量の放射能を出し続け、6月25日からは福島原発5、6号機からも大量の白煙が上がり、多数ヘリが飛来し、核燃料トラブルが懸念されている。これらが、福島でも横浜でも広範囲に健康被害を増幅させている(7月9日には東電が3号機からの放射能漏えいを発表)。  

(2)国が「福島復興・帰還政策」を避難政策に一切転換しないことが、問題の根源。さらに「放射能の健康被害はゼロ」と学校・病院・報道で教え込む政策に改悪されている。  

(3)結果、東北・関東の住民は、健康被害が顕在化しても被ばくの影響や避難の希望を語れない棄民状態に置かれている。友人知人も次々倒れている。この集会は若い友人が悪性大腸がんになった衝撃から企画されたが、参加を希望していた彼は治療による不調で来られなかった。  

(4)住民は健康被害を共有し、国に「汚染を明らかにし、避難をさせろ」と要求する大きな運動が必要だ。『チェルノブイリ法日本版』制定運動など、多様な運動がそこに合流することが大事だ。そして現在避難を希望している方は、「Go West」が交通費支援や大阪市営住宅への案内などを行なっているので活用して欲しいし、皆さんと連帯したい、と報告した。  

これを受け、脱・競争社会を訴えて集会などを行ってきた「だめ連」のぺぺ長谷川さんが、16年ごろから身近な友人の死が多発したことに被ばくとの因果関係がありうると話した。17年に「被ばくの影響だ」と公言しながら末期大腸がんで39歳で死去した松平耕一さんら、当事者による『福島原発事故による健康被害者の会』を紹介した。今も求められている活動だろう。  

参加者からは「福島や北関東に比べ首都圏は安全だと思ってしまうが、認識が変わった」「今日の集会で避難をしようと決めた」との声が上がった。今後も同様の集会が首都圏で計画されている。

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