「第2次インティファーダ連帯企画 」どうなるアフガン?中東・パレスチナへの影響は?


イベント詳細

  • 日付:
  • カテゴリ:

Pocket

10月3日(日)14:00~17:00
会場:京都府部落解放センター4階大ホール
参加費¥1000
講師:西谷文和(フリージャーナリスト)
主催:オリーブの会
連絡TEL072-737-9451
どうなるアフガン?中東・パレスチナへの影響は?
アフガニスタンでは、米軍が撤退するなか、イスラム主義組織・タリバンが攻勢を強め、8月15日には首都カブールに入り、事実上、ガニ大統領によるアフガン政権は崩壊しました。米国バイデン大統領は、4月に米軍撤収を表明し、米国同時多発テロから20年となる8月末までの撤収完了を目指しています。米国が、テロとの戦い、アフガン復興のため、アフガンで投じた戦費は約220兆円、米兵の犠牲者は2300人超。バイデン大統領は、911の首謀者ビン・ラディン氏を殺害しテロとの戦いの目的は果たしたと正当化するものの、米国などが支えてきたアフガン政権の崩壊は、米国の信頼を大きく低下させました。タリバンは、「イスラム法の範囲で女性の権利を認める」「すべての人に恩赦を与える」「国際テロ組織とは関係しない」と強調していますが、タリバンの統治のあり方は、周辺国を含め中央アジア、中東にいたるまで、今後の国際政治に大きな影響を与えることは確実だと考えられます。
一方パレスチナでは、5月にはネタニヤフ政権がガザ空爆でパレスチナ人254人を殺害。当時のネタニヤフ首相は、入植地の拡大をはじめ、東エルサレムにおけるシェイク・ジャラでの住民追放、アルアクサ―閉鎖などパレスチナの人びとへの弾圧を強化していました。これに対しパレスチナの人びとは、1948年領内・西岸地区・ガザ地区を貫く広範な占領支配に対する闘いとしました。その後、イスラエルでは、6月に反ネタニヤフのみで一致した極右「ヤミネ(右翼)」のベネットを首相とする連立政権が成立。ベネット新政権は、ガザ空爆をたびたび実施し、西岸地区の各地でパレスチナ人弾圧を繰り広げています。前政権と何ら変わることない、人種差別主義的な占領政策を続けています。しかしシェイク・ジャラ、シルワンでの住民追放に対しイスラエルの裁判所が凍結判断を下し、民族浄化を進めたいベネット政権とそれを緩めたいバイデン政権の綱引きが見られます。ただイスラエルが進めてきた、アラブ首長国連邦をはじめとするアラブ諸国との国交正常化は、パレスチナをめぐる国際環境を大きく変わりつつあります。
アフガンでのタリバンによる政権掌握は、どうなるのでしょうか、中東、パレスチナにどのような影響をおよぼすのでしょうか。ともに考えたいと思います。
西谷文和[ニシタニフミカズ]さんのプロフィール
吹田市役所勤務を経て、現在フリージャーナリスト、イラクの子どもを救う会代表。2006年度「平和協同ジャーナリスト大賞」を受賞。テレビ、ラジオで紛争地の取材に基づいて戦争の悲惨さを伝えている。著書に『西谷流地球の歩き方』ほか。

Pocket