2月2日(土)17:30開場 18:00~
会場:スペースたんぽぽ(東京都千代田区神田三崎町2丁目6−2ダイナミックビル4階)
資料代¥500
(パネリスト)小倉利丸(現代資本主義批判研究)/山口智之(APFS 労働組合)/津川 勤(差別・排外主義に反対する連絡会)/原 隆(NO-VOX Japan)/司会/坂本 健(早稲田あかね)
前回、私たちは鵜飼哲さんを招いて「パリ5月革命・プラハの春から50年」シンポを開催しました。
そこでは50年前に世界中でまきおこった「革命」が、それまでの国家・階級・前衛党といった枠組みを超えたものであったこと、たとえば女性や障碍者の問題、国内の被差別者からの告発なども踏まえ、自分たち自身のあり方すら問い直す、いわば社会・文化・大衆生活などの全般にわたり、「人の数だけの68年」とも言うべき、すさまじい多様性を私たちが獲得していったことを学びました。
そこでは議会内の政権交代さえなかったのに、やはりそれは「世界革命」であり、極左から極右まですべての勢力、そして政治を身近に感じてはいない層まで含めて、今もすべての人々がその影響下で「革命後の世界」を生きていることを知りました。
それから21年後の89年、ベルリンの壁が崩壊し、冷戦が終結しました。それは根本的には自由や民主主義といった普遍的な価値観と進歩の勝利であり、それに反するスターリン以来の抑圧的なあり方が否定され崩壊していったということでした。その波はいわゆる「東側陣営」のみならず、西側を含めた全世界に波及するべきものでした。そして私たちは「68年革命」において、そのための方途と武器を手にしていたはずだったのです。
さらにそれから30年。世界は、そして日本は、偏狭な国家主義を否定して、自由や民主主義を基調とした、互いを尊重する連帯社会になっているでしょうか?沖縄に対する残酷なまでの抑圧、ヘイトや差別の蔓延。冷戦終結は単に「資本主義の勝利」のように都合よく喧伝され、自由の風どころか弱肉強食の新自由主義が世界を席巻しました。対抗するはずの左翼は「社会主義」というオルタナティブを取り上げられ、現状への不満は差別を煽るヘイト勢力に吸収され、それによってますます連帯するべき人々の分断は加速していきました。
なぜこのような滑稽なことになってしまったのか?いつまで私たちは自分で自分の首を絞め続けるのか?このたび、前回のシンポを引き継ぎ、政治学者の小倉利丸さんをお招きして、今一度歴史的に問題を整理し、私たちのよって立つべき足場の確認、進むべき方向と内容を語り合いたいと思い、「分断の時代を越える2.2シンポ」と題して第2回シンポを開催することとしました。みなさまのご参加をお待ちしています。(文責:草加耕助)
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いま世界では、格差・不平等の広がりとともに、二極化と分断が深まる中、グローバリズムとナショナリズムそしてデモクラシーが、相互にトーンを上げながらきしみを立てている。
「1968年」と現在との間に深い「断層線」を走らせたものは何か? 1989年の「冷戦」終焉から30年―世界情勢は大きく転換した。現在は、歴史的にみて、どんな時代なのか? 歴史は繰り返すのか? 「1度目は悲劇として、2度目は喜劇として」とは、『ルイ・ボナパルトのブルュメール18日』でのマルクスの言葉だ。歴史が繰り返されるかどうかはともかくとして、繰り返されなかった「過ち」はない。
「日本ではどういう展望がありうるか?まだまったく見えてこない。しかし、確かなことは日本一国内の視野ではなく、それが広く世界に向けて開かれ、かつ足はしっかりと日本に立ってということだけは、はっきりしていると思う。空間軸をそのようにとるとともに、時間軸も過去・現在・未来のその両方から検証し、理論化していく努力もまた緊要であろう。」(山口健二)
資本主義グローバリズムによる貧富の格差・不平等の広がりが、社会の二極化と分断をもたらす中、かつてないほど既成政治の劣化と不安定、そして「民主主義の危機」が言われている。曖昧にしていた政治的な対立や矛盾もあらわになってきた。だが、「ひとり日本だけが奇妙な静けさに包まれている」(1.7日経)中で、草の根からのデモクラシーと台頭するナショナリズムとがせめぎ合う欧米のように、日本にも「新たな激動の時代」が到来するのか?果たして「国境を越えて団結する運動」(バーニー・サンダース)が創れるかどうか?
「幾度もの失敗を踏み台にして、さらなる高みを目指せ!」(韓国映画『密偵』より)
越えられない壁など、ないのだから。(文責:原 隆)
主催:反資本主義左翼(LAC) 連続講座
連絡:090-1429-9485荒木