ルネサンス研究所12月定例研究会<テーマ>左翼ポピュリズムの可能性について


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12月10日(火)18:00開場、18:30開始(21時まで)
会場:専修大学神保町キャンパス 7号館7階772教室
資料代¥500
(報告:大谷浩幸(『共産主義運動年誌』編集部)
近年、ヨーロッパや中南米ではポピュリズムが台頭し、ポピュリズムについての議論が活発になっています。ヨーロッパでは、始めは右派ポピュリズムの台頭が目立ち、オランダ「自由党」、フランス「国民戦線」、オーストリア「自由党」、ドイツ「ドイツのための選択肢」、イギリス「独立党」が支持を広げた。中南米では、ベネズエラで、チャベスが大統領になりました。日本でも、小泉政治がポピュリズムと呼ばれ、橋下徹の「維新の会」もポピュリズム政党と言われます。
まず、ポピュリズムは右派から始まったが、ギリシャの「シリザ」やスペインの「ポデモス」などの左派ポピュリズムが勢力を広げてきました。既存政党の支持が低迷・低下しているのに対して、ポピュリズム政党が支持を拡大してきているのはなぜか? そして、右派ポピュリズムが、新自由主義への人々の不満をナショナリズムへと組織しようとしているのに対して、既存政党が対抗する力を失っている中で、左派ポピュリズム政治を構想して対抗しようとするラクラウ=ムフの考えはどうなのか?
日本でも、橋下徹流のポピュリズム政治に対して、左派ポピュリズム的要素を持った山本太郎氏の「れいわ新選組」が初選挙で220万票を獲得して重度障害者2名を参議院に送り込みました。そういう左派ポピュリズムの台頭が明らかになってきています。新自由主義に対抗し、右傾化し、差別排外主義的になり、ナショナリズムが広まる今日の政治状況に対して、左派ポピュリズムは有効な対抗策足りえるのか? それは政治理論を革新する新たな道となるのか? いま台頭しつつあるポピュリズムの謎を解いていく議論を皆さんと共に遂行する試みをしてみたいと思います。
『情況』2019年秋号に、シャンタル・ムフの『左派ポピュリズムのために』(明石書店)の短い書評を書いていますので、ご参考にしていただければと思います。(大谷浩幸)
主催:ルネサンス研究所

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