ミャンマー軍を利するODAと公的資金供与事業の停止を求めます-官邸前アクション


イベント詳細

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12月1日(金)18:30~19:30
場所:総理官邸前  *少雨決行(荒天の場合中止)
呼びかけ団体:メコン・ウォッチ/国際環境NGO FoE Japan/武器取引反対ネットワーク(NAJAT)/
アーユス仏教国際協力ネットワーク/日本国際ボランティアセンター(JVC)
連絡:国際環境NGO FoE Japan 電話: 03-6909-5983

2021年2月1日にミャンマーで軍がクーデターを起こしてから2年10ヶ月が経とうとしています。
ミャンマー軍によってクーデター以降に殺害された人は4,190人に及び、
今も2万人近い人たちが不当に拘束されたままです(11月17日時点 政治囚支援協会調べ)。
国内避難民(IDP)は10月の国連の報告によると、推定200万人にものぼる数となっています。
民主化を求める人びとの抵抗は続いており、最近では少数民族革命勢力の攻勢で、軍がその支配地域を減らしているという報道も増えてはいますが、
各地で紛争は激化、ミャンマー軍は各地で空爆を続け、村が焼かれ、子どもを含む多くの民間人が犠牲になる状況は悪化こそすれ変わってはいません。

日本政府はクーデター以降、ミャンマー軍に対し、暴力の即時停止、拘束された関係者の解放、民主的な政治体制の早期回復を求めると繰り返し述べています。
しかし、「事態の推移、関係国の対応等の状況を注視しつつ、引き続き、検討を進める」との回答を各所で繰り返し、
具体的にどのような対応をとっているか明らかとはしていません。同時に、7千億円にも上る政府開発援助(ODA)の円借款事業や、
軍と繋がりのある民間投資への支援を継続しています。

また、ヤンゴン博物館跡地再開発事業(通称:Yコンプレックス事業)は、
ミャンマー最大都市ヤンゴンで、陸軍が所有する軍事博物館跡地に大規模複合不動産を建設・運営する事業で、
これに国土交通省所管の官民ファンドである海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)が出資している他、
財務省所管の輸出信用機関である国際協力銀行(JBIC)が融資しています。事業の土地の賃貸借契約は、
現地パートナー企業と兵站局幹部との間で結ばれており、賃料は兵站局が管理すると見られる口座に支払われ、
軍が利用可能な資金となっています[1]。現在、賃料の支払いは止められているといいますが、再開すれば支払いは発生します。
また、日本政府は現状でも、公的資金でこの事業を支援している状態が続いているのです。

今回、海外からの賛同も得て、要請書「ミャンマー軍を利するODAと公的資金供与事業の停止を日本政府に求めます」を外務省、財務省、国土交通省に提出し、
同日夜に官邸前で日本政府に向けてのアピールを行います。日本政府にはまだ為すべきことが残っています。
日本政府が実施中のODA事業については人道支援を除いて一旦すべて停止すること、
また、Yコンプレックスについては、国土交通省が直ちにJOINの出資を引き揚げ、財務省もJBICの融資を直ちに取り消すよう、繰り返し、強く求めます。

※要請書では、現状のミャンマーに対し公的資金を継続することについて、以下の4点の問題を指摘しています。要請書本文はこちらです。
20231201_statement(J).docx

1. 二国間の国際約束を伴うODA継続で、日本政府がクーデター後の軍事支配体制を暗黙に支持しているように見えること。
2. ODA事業や公的資金を供与している事業が実際に軍を利すること。
3. 「ツーステップローン」の形式で供与されたODA資金が、ミャンマーの金融機関を支配下に置くミャンマー軍の管理下に入る恐れがあること。
4. ミャンマーの人びとの債務として新たに7,396億円もの負担が追加されること(2020年までの日本政府からミャンマーへの貸付累積額は27億6180万ドル)。

[1]ミャンマーY コンプレックス事業に関与する東京建物、大和ハウス工業にエンゲージメントを求める要請書 2022年5月24日
http://www.mekongwatch.org/report/burma/mbusiness/20220524Letter_Jp.pdf

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